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3Dプリンターで作る収納グッズの実例まとめ|強みと素材

洗面台の引き出しに入る仕切り、冷蔵庫のドアポケットで倒れるチューブの立て、どれも市販品では寸法が合いません。

3Dプリンターで作る収納グッズが伸びているのは、この「あと5mm足りない」を自分で埋められるからです。

Bambu Lab A1 miniなら180×180×180mm、A1なら256×256×256mmまで一体で出せるので、小物の仕切りから引き出しトレーまで現実的な射程に入ります。

ただし素材選びを間違えると、夏の窓際や洗面台で変形します。

本記事では、収納グッズで実際に起きる変形と強度の問題、サイズから決める機種と素材の選び方、採寸から印刷までの手順を解説します。

おうち3Dプリンター編集部

おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

収納グッズで最初に起きるのは、採寸ミスと素材の変形

作った仕切りが引き出しに入りません。

この失敗の多くは、測り方そのものではなく、測った場所が1か所だったことから起きます。

引き出しの内側は、底の手前と奥で幅が1〜2mm違うことがあり、プラスチック製の収納ケースは特にゆがみます。

設計では実測値から左右合計で1mm以上引いておくと、入らずにやり直す回数が減ります。

もうひとつが素材の変形です。

PLAはいちばん印刷しやすいフィラメントですが、ガラス転移点が低く、熱に弱い性質があります。

真夏の車内や直射日光の当たる窓際、食器乾燥機の近くといった場所に置いた収納グッズは、たわんだり反ったりします。

PETGはPLAより熱と衝撃に強く、洗面台やキッチンまわりで使う小物の受け皿には向きますが、糸引きが出やすく、印刷後に細い樹脂のひげを取る手間が増えます。

さらに、収納グッズは「薄くて広い」形になりがちです。

底面積が大きく高さが低い造形物は、冷えるときの収縮でプレートから端が浮き上がりやすく、1層目の定着が甘いと途中で剥がれます。

プレート表面に指の油分が付いているだけでも定着は落ちるので、印刷前に拭いておいてください。

3Dプリンターの造形サイズから、作れる収納グッズが決まる

作りたい物の最大寸法が、そのまま必要な造形サイズになります。

A1 miniの180×180×180mmで収まるのは、ペン立て、歯ブラシホルダー、ケーブルをまとめるクリップ、引き出し内の小分けトレーといった手のひらから両手サイズまでです。

A1の256×256×256mmになると、洗面台の引き出し一段を区切る仕切りや、A5サイズの書類が入る浅型トレーまで一体で出せます。

分割前提で設計すれば小型機でも足りる

造形範囲を超える物は、分割して印刷し、あとで組む方法があります。

収納グッズは直線と平面が多いので、分割にはむしろ向いた題材です。

ダボ(突起と穴の組み合わせ)を設計に入れておけば、接着せずにはめるだけで位置が決まります。

ただし分割すると印刷回数が増え、合わせ目に段差が出ます。

引き出しの内寸ぴったりに作りたい仕切りなら、継ぎ目のずれが数ミリの誤差になるので、一体で出せるサイズに収める設計のほうが結果は安定します。

設置スペースは造形サイズとは別に測る

A1 miniの本体寸法は347×315×365mm、A1は465×410×430mmです。

この2機種はベッドが前後に動くタイプなので、本体寸法だけで棚に入れると、印刷中にプレートが奥や手前へ出て壁にぶつかります。

奥行きは本体寸法より十数センチ余裕を取ってください。

密閉型のP1Sは389×389×458mmで、公式が推奨する設置スペースは500×500×950mmと案内されています。

収納グッズに向く素材は、置き場所の温度と水で選ぶ

置き場所が決まっていれば、印刷素材はほぼ絞れます。

置き場所向く素材理由
デスク上・クローゼット内・リビングの棚PLA室温で変形しにくく、印刷の成功率が高い
洗面台・キッチン・浴室まわりPETG水に触れる場面と温度変化に強い
窓際・車内・暖房器具の近くPETG(またはABS対応機)PLAは熱でたわむ
滑り止め・パッキン・工具の受けTPU柔らかく、物を傷つけにくい

A1 miniとA1が公式に推奨しているのはPLA・PETG・TPU・PVAの4種で、ABS・ASA・PC・PAは「推奨ではありません」と明記されています。

オープンフレームで庫内の温度を保てないためです。

高温になる場所の収納グッズでABSを使いたいなら、密閉型のP1SやP2Sのような、チャンバーを持つ機種が前提になります。

TPUは収納用途で見落とされやすい選択肢です。

引き出しの底に敷く滑り止めマット、工具を立てる受け、ガラス瓶を並べる棚の緩衝材など、硬い樹脂では傷が付く場面で活きます。

ただしA1シリーズのAMS lite(4巻を自動で切り替える供給ユニット)はTPU非対応と公式に記載されているので、TPUを使うときは単体で直接給送してください。

素材ごとの使い分けは3Dプリンターで作る便利グッズの実例まとめでも、作例と合わせて解説しています。

収納グッズで避けたほうがよい設定と形

精細さを求めて0.2mmノズルや薄い積層に寄せると、収納グッズでは時間だけが増えます。

引き出しの仕切りやトレーは、表面の細かさより寸法精度と強度が要る部類です。

0.4mmの標準ノズル、あるいは0.6mmで積層を厚めにしたほうが、印刷時間が短く、層どうしの接着も強くなります。

A1 mini・A1はどちらも0.2mm・0.6mm・0.8mmのノズルが選べます。

インフィル(内部の充填率)を上げすぎるのも逆効果です。

収納グッズは中身を支えるだけで、ねじれる力はあまりかかりません。

充填率より壁の数を増やしたほうが、同じ樹脂量でたわみにくくなります。

形の面では、薄い板を垂直に立てた仕切りが折れやすいパーツです。

層の重なる方向と力のかかる方向が直交すると、積層の境目から割れます。

仕切りは根元に三角のリブを付けるか、底板と一体で寝かせて印刷してください。

もうひとつ避けたいのが、引き出しに「ぴったり」はめ込む設計です。

樹脂は温度と湿度でわずかに寸法が動くので、動かしたい物には0.3〜0.5mm程度のクリアランスを入れておくと、入らない失敗が減ります。

長時間印刷になる大きい収納グッズの運用

引き出し一段ぶんのトレーや大型の仕切りは、造形時間が10時間を超えることがあります。

A1 mini・A1にはカメラとタイムラプス機能、停電復帰機能が付いているので、外出先から進行を確認できます。

ただし完全な留守中や就寝中にまたがる長時間印刷はおすすめしません。

フィラメントの絡まりやノズル詰まりが起きたとき、気づくのが数時間後になります。

大物を出すなら、作業を分けるほうが現実的です。

土日の日中に一枚の大きな底板を出し、仕切りのパーツは平日の短時間で足します。

こうすると、失敗したときに捨てる樹脂の量も、やり直す時間も小さく済みます。

フィラメントの湿気対策も、長時間印刷では結果に直結します。

湿ったフィラメントはノズル内で水分が沸騰し、表面がざらついたり、押し出しが不安定になったりします。

SUNLU FilaDryer S2は1kg巻1本を最高70℃まで、S4は1kg巻4本を同時に扱え、印刷しながらの直接給送にも対応しています。

乾燥温度と時間は素材とメーカーで差があるので、お使いのフィラメントのメーカー推奨値を確認してください。

収納グッズのデータは、探すか測って作るかの二択

既製のデータを使えば、設計の手間なく印刷できます。

MakerWorld、Printables、Thingiverseには収納系のモデルが多数公開されていますが、寸法が合うかどうかは別問題です。

海外製のモデルは、日本の規格の収納ケースや家具に合わないことがあります。

ダウンロードしたデータは、スライサーソフトに読み込んだ時点で表示される寸法を、手元の実測値と照らし合わせてから印刷してください。

商用利用を考えるなら、ライセンスの確認が先です。

MakerWorldのライセンスはモデルごとに作者が設定していて、派生禁止や同一ライセンス継承といった条件が付くものがあります。

モデルページのライセンス表示を見て判断してください。

自分で測って作るなら無償ソフトで足りる

収納グッズは直方体と円筒の組み合わせでほぼ作れるので、ブラウザで動くTinkercadでも十分です。

Autodeskが無償提供していて、ダウンロードも要りません。

寸法を数値で入力して箱を並べ、引き算で穴を開ける操作だけで、仕切りやトレーの形になります。より細かい寸法管理や、あとから寸法を変えて作り直す設計をしたいならFusionの個人利用版がありますが、個人の非商用プロジェクト専用で、年間収入1,000米ドル未満の個人に限るという条件が公式に明記されています。

収納以外にも作れる物の幅を知りたいなら、3Dプリンターで作れるものの実例で家庭での活用例を解説しています。植木鉢のように水を扱う造形物は設計の要件が変わるので、3Dプリンターで植木鉢を作る方法で防水と水抜きの考え方を解説しています。

よくある質問

引き出しの仕切りはPLAでも大丈夫ですか

室内の家具の引き出しで、直射日光も暖房の熱も当たらない場所ならPLAで問題ありません。

避けたいのは、窓際のチェストや暖房器具の近く、洗面台の引き出しです。

水がかかる場所や温度が上がる場所ではPETGを選んでください。

市販の収納ケースにぴったり合う仕切りを作るには

ケースの内寸を、手前・中央・奥の3か所で測ってください。

プラスチック製のケースは側面が外に膨らんでいることがあり、1か所だけの実測で設計すると入りません。

いちばん狭い値を基準にして、そこからさらに左右合計1mm引いた寸法で作ると、無理なく収まります。

大きなトレーを作りたいのですが、A1 miniでは無理ですか

180mmを超える物は分割して印刷し、組み合わせる方法があります。

ただし合わせ目のずれが数ミリの誤差になるので、引き出しの内寸に合わせる用途では一体で出せるA1のほうが結果が安定します。

手のひらサイズの小分けケースや仕切りが中心ならA1 miniで足ります。

滑り止め付きの収納トレーは一度で作れますか

AMS liteやAMS 2 Proを使った素材の切り替えで、本体をPLA、底面をTPUにする構成は理屈としては可能ですが、AMS liteはTPU非対応と公式に記載されています。トレー本体とTPUの滑り止めパッドを別々に印刷して、あとから貼り合わせるほうが確実に作れます。

印刷中のにおいは気になりますか

PLAはにおいが少ない素材とされていますが、長時間の印刷では窓を開けるか換気扇を回してください。

ABSやASAはより強いにおいが出るため、密閉型でエアフィルターを備えた機種が前提になります。

体調に不安を感じる場合は医療機関に相談してください。

まとめ

収納グッズで失敗する原因は、採寸を1か所で済ませたことと、置き場所に合わない素材を選んだことに集中します。引き出しの内寸は3か所測っていちばん狭い値を使い、室内の棚ならPLA、水と熱がある場所ならPETG、滑り止めならTPUと決めておけば、作り直しは大きく減ります。

機種は、手のひらサイズの小物中心ならA1 miniの180mm角、引き出し一段ぶんの仕切りまで一体で出したいならA1の256mm角が目安です。

どちらもABS・ASA・PC・PAは公式に推奨されていないので、高温環境で使う収納グッズを想定しているなら、密閉型を検討してください。

ぜひ本記事の置き場所別の素材表と採寸の手順を参考に、手元の引き出しの実測から始めてみてください。

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