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3Dプリンターのフィラメント乾燥機おすすめ|糸引きは湿気が原因

印刷物の表面に細い糸が張る。

積層面に気泡やダマが出る。

設定は何も変えていないのに、先週まできれいに出ていたのに、です。

犯人はプリンターではなく、フィラメントが吸った湿気。

PLAやPETGは空気中の水分を吸い、その水分がノズルの中で沸騰して造形を乱します。

対策の本命が加熱式のフィラメント乾燥機です。

1巻用の定番はSUNLU FilaDryer S2(最大70℃)、複数巻をまとめて扱うならSUNLU FilaDryer S4(1kg×4巻・保管兼用)、ナイロンのような高温乾燥が要る素材まで見据えるなら85℃対応のCreality SpacePi X4。

本記事では選び方の軸(巻数・温度上限・印刷中給送)と、この3機種の使い分けを解説します。

おうち3Dプリンター編集部

おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

糸引き・気泡はフィラメントの湿気で起きる

フィラメントの主要素材は吸湿性を持ちます。

吸湿した状態で加熱すると、内部の水分が水蒸気になって押し出しを乱し、糸引き・気泡・積層痕・ダマとして表面に現れます。

ノズルからパチパチという音がするのも典型的なサインです。

やっかいなのは、見た目では吸湿の度合いが分からないこと。

スライサーの設定を疑い、温度を変え、速度を落とし、それでも直らない。

そんなときほど犯人は湿気です。

糸引きには湿気以外の原因もあるので、切り分けの全体像は糸引きの原因と対処の記事で解説しています。

なお、吸湿したフィラメントを捨てる必要はありません。

適切な温度で加熱すれば再生できます。

そのための道具が乾燥機です。

3Dプリンター用フィラメント乾燥機を選ぶ軸は3つ

同時に乾かせる巻数

単色運用なら1巻用で足ります。

AMS liteのような多色ユニットを使っているなら話が変わり、スロット4つぶんの巻をまとめて管理する必要が出てきます。

使う巻数と乾燥機の容量を合わせるのが基本です。

温度の上限

乾燥温度は素材で決まります。

目安として、PLAは50℃前後、PETGは60℃前後、ナイロン(PA)やPCではさらに高い温度が求められることが多く、正確な値は各フィラメントメーカーの推奨に従ってください。

上限70℃の機種で大半の素材はカバーできますが、エンジニアリング素材中心なら80℃超まで設定できる機種が安心です。

印刷しながら給送できるか

乾燥してから取り出して印刷すると、印刷中にまた吸湿が始まります。

湿気に敏感な素材では、乾燥機に入れたままチューブでプリンターへ送る「給送運用」ができる機種が有利です。

ここで紹介する機種はいずれもこの運用に対応します。

SUNLU FilaDryer S2|1巻用の定番乾燥機

1kg巻1本を最大70℃で乾燥する、もっとも標準的な構成の機種です。

販売元のサンステラによると、360°全周から加熱する特許構造で加熱効率を3割高めており、タッチパネルで温度と時間を設定するだけで使えます。

対応素材はPLA・PETG・TPU・ABS・PVA・PVBに加えて、PA(ナイロン)とPC。

稼働させながらプリンターへ直接給送する使い方にも対応します。

ACアダプターだけでなく本体側にもPSE認証を取得している点は、加熱機器を家に置くうえで安心材料です。

乾燥後にそのまま給送すれば防湿保管も兼ねられるので、使用中の1巻はS2に入れっぱなし、残りは乾燥剤付きの密閉容器、という役割分担が組めます。

まず1台という人はここから始めれば外しません。

SUNLU FilaDryer S4|4巻同時・保管ボックス兼用

1kg×4巻を同時に乾燥でき、使わないときは防湿保管ボックスとして機能する大容量機です。

温度上限は70℃、昇温は25℃から50℃まで30分と速く、庫内温度は±3℃で管理されます。

内部湿度が50%を超えると自動で再加熱するモードがあり、入れっぱなしの保管でも湿度が管理され続けます。

フィラメント径は1.75mmのほか2.85mm・3.0mmにも対応。

AMS liteの4スロットぶんをまとめて面倒みられる容量なので、多色運用と相性が良い構成です。

同シリーズには上位のS4 Proもあります。

保管そのものの考え方はフィラメント保管の記事で解説しています。

高温素材まで使うならCreality SpacePi X4

温度設定範囲45〜85℃と、家庭用クラスでは頭ひとつ高い温度まで設定できる機種です。

タイマーは1〜48時間。

対応素材はPLA・PETG・ABS・ASA・PET・PA・PAHT・PC・PVA・PP・TPUと幅広く、高めの乾燥温度が要る素材を効率よく処理できます。

スプールは直径200mm以下・幅150mm以下に対応し、条件を満たせば3kg巻も入ります。

密閉構造と内蔵乾燥剤で、加熱しないときは保管ボックスとしても使えます。

CrealityのCFS(フィラメント自動供給システム)との併用も公式に案内されています。

同じCrealityにはSpace Pi Plusという機種もあり、PolymakerのPolyDryerのように乾燥と保管をモジュールで分ける製品も出ています。

高温素材の予定がないなら70℃クラスで十分ですが、「いずれナイロンも」と思っているならここまで見ておくと買い直しがありません。

乾燥機なしでどこまで粘れるか

保管だけなら乾燥剤で足りる

未開封のフィラメントは真空パックと乾燥剤入りで届くのが普通で、問題は開封後です。

密閉容器と強力乾燥剤の組み合わせ、あるいは真空保存バッグ。

これだけで吸湿の進行はかなり抑えられます。

コストを掛けたくない段階なら、まず保管を固めるのが正解です。

吸湿した巻を戻せるのは加熱だけ

ただし、すでに吸湿して糸を引き始めた巻を保管術で元に戻すことはできません。

水分を抜くには加熱が必要です。

「保管は乾燥剤、再生は乾燥機」と役割を分けて考えると、買うべきものが明確になります。

毎回きれいに出したい、TPUやPVAのような吸湿しやすい素材を使う、という段階に来たら乾燥機の出番です。

よくある質問

ドライヤーや天日干しで代用できませんか?

推奨しません。

温度管理ができず、スプールや軟化温度の低いフィラメントを変形させるおそれがあります。

食品用オーブンの流用も、実際の庫内温度が表示とずれる機種が多く、素材の軟化点を超えるリスクがあります。

乾燥にはどれくらい時間がかかりますか?

素材と吸湿の度合いで数時間単位になります。

FilaDryer S4の公式値では25℃から50℃への昇温が30分、70℃までが50分。

そこから素材ごとの推奨時間だけ加熱を続けます。

就寝中や外出中に回しておける機器なので、時間そのものは大きな負担になりません。

未開封のフィラメントも乾燥が必要ですか?

真空パックが破れていなければ基本は不要です。

ただし開封した瞬間から吸湿は始まります。

開封後に数週間放置した巻は、印刷品質が落ちる前に一度乾燥させておくと安全です。

TPUの印刷がうまくいかないのは湿気のせいですか?

その可能性は高いです。

TPUは特に吸湿しやすい素材として知られ、湿気ると糸引きと表面の荒れが目立ちます。

素材ごとの特性はPLA・PETG・TPUの使い分けの記事で解説しています。

まとめ

糸引き・気泡・折れの三大症状は湿気が原因で、加熱乾燥すれば直せます。

単色運用の1台目はSUNLU FilaDryer S2。

A1シリーズなどで多色運用しているならS4で4巻まとめて管理。

ナイロンやPCまで見据えるなら85℃対応のSpacePi X4。

まだ症状が出ていない人も、開封済みの巻の保管だけは今日から見直してください。

乾燥機はその次でかまいません。

ぜひ本記事の選び方を参考に、使う素材と巻数に合った1台を選んでください。

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