Bambu Lab全機種の違いを比較【2026年】後悔しない選び方
Bambu Labの公式ストアを開くと、A1 miniからH2Dまで10機種以上が同じページに並んでいます。
名前の頭文字がA・P・X・Hと分かれているのは、価格の順ではありません。
オープンフレームか密閉型か、ノズルが1本か2本か、この2点でシリーズが分かれています。
ここを取り違えると、ABSを使うつもりでA1を買って公式に非推奨だと後から知る、という失敗が起きます。
Bambu Labは中国・深圳のメーカーで、日本ではサンステラなどの正規代理店流通もあります。
本記事では、シリーズ名の読み方・密閉構造と対応素材の関係・造形サイズごとの向き不向き・設置スペースの確認手順を解説します。

おうち3Dプリンター編集部
おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
Bambu Labとは何か、そしてシリーズ名の読み方
Bambu Labは家庭用FDM(熱溶解積層)3Dプリンターを中心に展開するメーカーです。
FDMは細いフィラメントを溶かして積み上げる方式で、光造形(レジンを紫外線で固める方式)とは扱う材料も後処理も別物です。
Bambu Labの家庭用ラインは現状すべてFDMなので、この記事の話は全部FDM前提になります。
混同されやすいのが「Bambu Lab」と「Bambu Studio」です。
前者はメーカー名と製品名、後者は同社が配布するスライサー(3DデータをGコードに変換するソフト)の名前です。
同じくBambu Handyはスマートフォン用のアプリで、印刷の進行やカメラ映像を外から見るために使います。
ソフト側の使い勝手は機種選びと同じくらい日常の満足度に効くので、導入手順はBambu Studioの使い方で解説しています。
A・P・X・Hの頭文字が示すもの
2026年8月時点の日本公式ストアには、A1 mini/A1/A2L/P1S/P2S/X2D/H2S/H2D/H2C/H2D Pro、法人向けのX1Eが並んでいます。
おおまかに言えばAシリーズはオープンフレームのベッドスリンガー型、Pシリーズは密閉型のCoreXY、Hシリーズはデュアルノズルの大型機です。
なおX1 Carbonは公式ストアの商品ページが無くなっており、個人向けのXとして現行なのはX2Dです。
名前を検索して古いレビューに当たった場合は、その機種がまだ現行かどうかを先に確かめてください。
Bambu Labの密閉型とオープン型で変わる素材
機種選びで最初に効くのは、造形サイズよりも筐体の構造です。
A1 miniとA1はフレームが開いていて庫内の温度を保てません。
そのため公式の推奨素材はPLA・PETG・TPU・PVAで、ABS・ASA・PC・PA、それにカーボンやガラス繊維で強化したフィラメントは「推奨ではありません」と明記されています。
使えないと書かれているのではなく、推奨から外れているという表現です。
この差は、反りや層間の割れが出やすくなるという物理的な理由から来ています。
対してP1Sは筐体がプラスチックとガラスで囲まれ、活性炭フィルターも付いています。
公式の推奨素材にABSとASAが入るのはこの構造の差です。
さらにP2Sは付属ノズルが焼入スチールになり、PLA-CFやPA6-CFのような繊維強化系まで対応範囲に入ります。
ステンレスノズルは繊維で削れるため、P1Sで繊維強化系が不向きとされるのはノズル材質の問題です。
H2Dはここからさらに一段上で、庫内を最高65℃までアクティブに加熱し、ベッドは120℃、ノズルは350℃まで上がります。
エンジニアリング樹脂を本気で扱う前提の設計です。
ただし本体31kg、外形492×514×626mmで、置き場所の要求もそれに見合ったものになります。
素材から機種を逆算する
作りたい物が決まっているなら、素材を先に決めてから機種を絞るのが早いです。
飾りや小物、収納の間仕切りならPLAとPETGで足りるのでAシリーズで問題ありません。
夏の車内に置く部品や屋外で使う金具ならABS・ASAが視野に入るため、密閉型が前提になります。
素材ごとの耐熱や粘りの違いはフィラメント種類一覧で解説しています。
Bambu Labの「すぐ印刷」設計とその代償
Bambu Labの機種に共通するのは、調整作業を機械側に肩代わりさせる設計です。
フルオートキャリブレーションでベッドの傾きや共振を自動測定し、A1シリーズはノズルをネジ無しで交換できます。
カメラを内蔵しているので進行状況をアプリで確認でき、停電から復帰する機能も付いています。
速度も家庭用としては高く、A1シリーズが最高500mm/s、P2Sが600mm/s、H2Dが1000mm/sという公称値です。
その代償として出てくるのが、自由度と依存性です。
標準の運用ではクラウド経由のアカウント連携が前提になり、スライサーも純正のBambu Studioに寄せた設計になっています。
自分でファームウェアを書き換えたり、機構を大幅に改造して遊びたい人には窮屈に感じられるはずです。
もう一点、消耗品と拡張パーツが独自仕様寄りなので、ビルドプレートやノズルは同社の型番から選ぶことになります。
ここを不便と取るか、迷わなくて済むと取るかは目的で分かれます。
フィラメント自体は純正に縛られません。
ただしAMS(自動フィラメント切替ユニット)を使う場合はスプールの寸法に制約が出ます。
純正と他社製の使い分けはBambu Labのフィラメントで解説しています。
Bambu Labのタイプ別、誰がどれを選ぶか
手のひらサイズ中心ならA1 mini
造形サイズ180×180×180mm、本体347×315×365mmで5.5kg。
サイレントモードで48dB以下という公式記載があり、Aシリーズで唯一騒音の数値が公表されているのがこの機種です。
フックや小物入れ、模型のパーツを1つずつ作るならこのサイズで足ります。
集合住宅の一室に置く初めての1台として現実的な選択です。
一体で作りたい物が大きいならA1かA2L
A1は造形サイズ256×256×256mmでベッドが100℃まで上がり、本体は465×410×430mm・8.3kg。
A2Lは330×320×325mmまで広がった大型機で、UL 2904 GREENGUARD認証やモジュール式アドオンにも対応します。
分割して接着する手間を避けたいなら造形サイズの広い側を選んでください。
A1 miniとA1の判断で迷う人は多いので、詳しい比較はA1 miniとA1の違いで解説しています。
ABS・ASAや繊維強化を使うならP1S以上
P1Sは造形サイズ256×256×256mm・12.95kgの密閉型で、AMSはフルサイズ対応の最大16色。
P2Sは110℃のベッド、40mm³/sの最大流量、1920×1080・30fpsのカメラとAI検出用のNPUを積んだ後発機です。
強度が要る部品を継続して作るなら、この帯から選ぶことになります。
デュアルノズルでサポート材を別素材に分けたいならX2DやH2Dが該当します。
Bambu LabのAMSは多色可、TPU不可
A1シリーズにはAMS liteが対応し、4スプールを自動で切り替えます。
単色の機械に後から足すことも、最初からコンボ構成で買うこともできます。
ここで見落とされやすいのがTPUです。
AMS liteはPLA・PETG・ABS・ASA・PA・PC・PVA(乾燥状態)などに対応する
一方、TPUとTPEは非対応です。
柔らかい素材はユニットを通さず外部スプールから直接送って印刷します。
他社製のカーボン・ガラス繊維系も非対応です。
スプール寸法にも幅40〜68mm・内径53〜58mmという制約があり、他社フィラメントを使うときは巻きの形が引っかかります。
設置には397×208×342mmのスペースが別に必要になるので、机の上の面積を先に測ってください。
できることと置き場所の詳細はAMS liteとはで、単体購入と後付けの比較はA1のコンボは必要?で解説しています。
置けるかどうかは本体寸法ではなく可動域で決まる
Aシリーズはベッドが前後に動くベッドスリンガー型です。
本体寸法465×410×430mmのA1を、奥行き45cmの棚にぴったり収めると、ベッドが前後に出る分だけ足りません。
カタログの外形寸法は静止時の数字なので、前後にそれぞれ十数cmの余裕を見てください。
上方向にも、フィラメントスプールを立てる高さとメンテナンスのために手を入れる隙間が要ります。
密閉型はベッドが上下に動くため可動域の心配は少ない代わりに、絶対的な体積が大きくなります。
P1Sは公式が500×500×950mmの設置スペースを推奨しています。
高さ95cmという数字は、扉を開ける方向とスプールの取り回しを含んだ値です。
棚の中段に押し込む想定なら、この推奨値と棚板の間隔を先に比べてください。
もう一つの変数は振動です。
最高500mm/s以上で加速するため、ぐらつく台に載せると造形面に波の模様が出ます。
天板の厚みと脚の剛性で結果が変わるので、台の条件は3Dプリンターの台はどう選ぶ?で解説しています。
買ったあとに増えるのは消耗品と、フィラメントの湿気対策
ランニングで発生するのは、フィラメント、ノズル、ビルドプレートの3つです。
ノズルは0.4mmが標準で、0.2mm・0.6mm・0.8mmを選べます。
細くすれば細部が出て時間が増え、太くすれば速く積めて表面の段差が目立つ、という関係です。
繊維強化系を使うなら焼入スチールなどの硬いノズルが前提になります。
湿気は見落とされやすい要素です。
フィラメントは吸湿すると印刷中にプチプチと音を立て、表面が荒れます。
乾燥機はSUNLU FilaDryer S2が1kg巻1本で最高70℃、S4が1kg巻4本同時で庫内湿度50%超の自動再加熱に対応し、Creality SpacePi X4は45〜85℃の範囲で1〜48時間のタイマーを備えます。
ただし適正な乾燥温度と時間は素材とメーカーで違うので、フィラメントごとのメーカー推奨値を確認してから設定してください。
なお、においが少ないとされる素材でも長時間の印刷では換気をおすすめします。
留守中や就寝中に長時間まわしたい気持ちは分かりますが、火を扱う機械に近いものとして扱ってください。
外出中の様子見だけならBambu Handyの使い方で解説しているアプリのカメラ機能が使えます。
よくある質問
Bambu Labは初心者でも使えますか
ベッドの傾きや共振の自動測定、停電復帰、アプリからの遠隔確認といった機能が標準で入っており、手動調整の負担は軽い設計です。
ただし造形結果は素材・スライサー設定・室温や湿度でも変わるため、誰でも一発で成功するとは言えません。
まずPLAで小さな物を作り、設定を変えたときに何がどう変わるかを見ていくのが確実です。
A1でABSは印刷できますか
公式にはABS・ASA・PC・PA、繊維強化系は「推奨ではありません」と記載されています。
オープンフレームで庫内温度を保てないためです。
ABSやASAを前提にするなら、密閉型のP1SやP2S以上から選んでください。
X1 Carbonは今も買えますか
2026年8月時点で日本公式ストアの商品ページと一覧から見当たらず、紹介ページのみが残っている状態です。
個人向けのXシリーズとして現行なのはX2Dです。
取扱いは店舗や時期で変わるため、購入前に販売元の現在の掲載を確認してください。
セールの時期はいつですか
2025年は11月10日から12月5日まで公式のブラックフライデーセールがあり、6〜7月ごろに周年記念セールの実績もあります。
ただし割引率や対象機種は回ごとに違い、毎年同じ時期に必ず開催されるとは限りません。
フィラメントは純正しか使えませんか
他社製も使えます。
制約が出るのはAMSを使う場合で、スプールの幅と内径が規格から外れると通りません。
TPUのようにユニット非対応の素材もあるため、多色運用を前提にするならスプールの寸法と素材の対応表を先に見てください。
まとめ
Bambu Labの機種選びは、造形サイズより先に「密閉型が必要かどうか」で分かれます。
PLAとPETGで小物を作るならA1 miniかA1、ABSやASA、繊維強化系まで扱うならP1SやP2S以上、デュアルノズルで素材を分けたいならX2DやH2Dという順序です。
そのうえで置き場所を実測し、Aシリーズならベッドの可動域、密閉型なら公式の推奨設置スペースと比べてください。
多色印刷を足すならAMS liteの寸法とTPU非対応という制約、日々の運用ではフィラメントの湿気対策が残る課題になります。
ぜひ本記事のタイプ別の向き不向きと設置スペースの確認手順を参考に、自分の作りたい物から1台を絞り込んでください。



