Bambu Lab X2Dは買い?デュアルノズルの実力と向く人
Bambu Labの公式ストアで機種一覧を開くと、Xシリーズとして並んでいるのはX2Dと法人向けのX1Eだけです(2026年8月時点の確認)。X2Dはノズルを2本持つ機種で、造形サイズは256×256×260mm、ノズル最高温度は300℃、庫内を最高65℃まで温めるアクティブチャンバー加熱とAIフィラメント経路検出を備えます。
メインノズルで造形物を作り、サブノズルからサポート材を出す構成が、同じ256mm級のP2Sとの最大の違いです。本記事では、X2Dの公開スペックの読み方・デュアルノズルで変わるサポート材の扱い・P2SやH2Dとの選び分けを解説します。

おうち3Dプリンター編集部
おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
X2Dはノズル2本と庫内加熱を備えた256mm級の機種
現行ラインナップでは、H2Dがデュアルノズル、H2Sがシングルノズルという並びになっていて、X2Dも同じくノズルを2本備えます。公式ストアの記載では、メインノズルで造形物を出し、サブノズルでサポート材を出す役割分担です。
押さえておく数字は4つあります。
造形サイズが256×256×260mm、ノズル最高温度が300℃、アクティブチャンバー加熱が最高65℃、そしてフィラメントの供給経路をAIが監視する機構です。
庫内を65℃まで温める以上、筐体で囲われた構造になります。
オープンフレームで庫内温度を保てないA1シリーズとは前提が違い、温度が下がると反りやすい印刷素材を視野に入れた作りです。
比較対象としてX1 Carbonの記事や動画を見ている場合は注意してください。
X1 Carbonは公式ストアの商品ページが無くなり、一覧からも外れています。
個人向けのXシリーズとして現行で選べるのはX2Dです。
X2Dの公開スペックは、それぞれ別のことを決めている
仕様表の数字は並んで見えますが、決めている内容は別々です。造形サイズは一度に作れる物の大きさ、ノズル温度は使える印刷素材の上限、庫内加熱は大きな造形物の反りやすさに関わります。
| 項目 | X2Dの公開値 | 何が決まるか |
|---|---|---|
| 造形サイズ | 256×256×260mm | 分割せずに一度で作れる最大の寸法 |
| ノズル構成 | デュアル(メイン=造形/サブ=サポート材) | サポート材を造形物と別の印刷素材にできるか |
| ノズル最高温度 | 300℃ | 溶かせる印刷素材の上限 |
| チャンバー加熱 | アクティブ加熱・最高65℃ | 庫内の温度を保てるか |
| フィラメント監視 | AIフィラメント経路検出 | 供給経路の異常を機械側が見つけられるか |
| AMS 2 Proの電源 | 1台までプリンター本体から給電可 | 乾燥機能を使うのに別売アダプターが要るか |
ベッドの最高温度、プリンター本体の外形寸法と重量、最高速度は、公式ストアの製品ページにある仕様欄に記載があります。設置と消費電力に関わるので、買う前にそこを開いて控えておいてください。
サブノズルをサポート材に回すと、後処理の手間が変わる
水溶性サポートを別ノズルから出せる
ノズルが1本の機種では、造形物もサポート材も同じ印刷素材で作ります。
張り付いた部分をニッパーとヤスリで落とす作業が必要で、入り組んだ内側ほど取り切れません。
ノズルが2本あると、サポート材だけを別の印刷素材に分けられます。
水に溶けるフィラメントとしてはPVAやBVOHがあり、AMS 2 Proの対応素材にも乾燥状態のPVA・BVOHが含まれています。
サポート材に何を使うかは造形物側の印刷素材との相性で決まるので、Bambu Labのフィラメント|純正と他社製の使い分けで解説している素材ごとの性格をあわせて確認してください。
多色印刷はAMS側の役割になる
ノズルが2本あっても、2色で塗り分けるための機構ではありません。
色数を増やす役目はAMSが受け持ちます。
AMS 2 Proは4巻を扱い、最大4台まで直列につなげる構成で、X2Dならプリンター本体から1台ぶんの給電ができます。
A1・P1・X1系では乾燥機能を使うのに外部電源アダプターが要るので、ここはX2D側が身軽です。
AMS 2 Proの乾燥機能と対応機種で、AMS liteとの違いまで解説しています。
造形サイズ256×256×260mmで入る物と、入らない物
高さだけ260mmある意味
一辺256mmは、A4用紙の短辺210mmよりひと回り大きい寸法です。
小物入れや工具のホルダー、棚の仕切りのような家庭向けの造形物は、たいていこの範囲に収まります。
Zが260mmなので、縦に長い筒状の物を立てたまま作れる余地が数センチぶん増えます。
収まらないのは、ヘルメットのような一体の大物や、長辺が30cmを超える棚板などです。
この場合は分割して印刷し、接着して組むことになります。
デュアルノズル機は造形範囲の表記が2つ出ることがある
ノズルが2本ある機種では、使うノズルの本数で造形範囲が変わる場合があります。
H2Dの仕様では単ノズル時が325×320×325mm、両ノズル時が300×320×320mmと別々に書かれていて、2本使う印刷では25mmぶん狭くなります。
仕様表の数字を比べるときは、それが単ノズル時の値なのか両ノズル時の値なのかを必ず見てください。
この条件を読み落とすと、ぎりぎりで設計したデータがサポート材を入れた途端に入らなくなります。
X2D・P2S・H2Dは、ノズル本数と温度の上限で分かれる
| 機種 | 造形サイズ | ノズル構成 | ノズル最高温度 | 庫内加熱 |
|---|---|---|---|---|
| X2D | 256×256×260mm | デュアル | 300℃ | アクティブ・最高65℃ |
| P2S | 256×256×256mm | シングル(0.4mm焼入スチール) | 300℃ | 記載なし(密閉型) |
| H2D | 単325×320×325/両300×320×320mm | デュアル | 350℃ | アクティブ・最高65℃ |
P2Sは造形サイズがほぼ同じでノズルは1本、ベッドは最高110℃、最高速度600mm/s、最大流量40mm³/sという構成で、プリンター本体は392×406×478mm・14.9kgです。サポート材を分けずに一色で量を作るなら、この構成で足ります。
H2Dはノズルが350℃まで上がり、ベッドは120℃、造形範囲も一回り大きく、プリンター本体は492×514×626mm・31kgです。
置ける場所と持ち上げられる重さが、そのまま選べるかどうかを分けます。
同じ筐体のシングルノズル版についてはH2SとH2Dの違いと向いている人で解説しているので、デュアルノズルが本当に必要かを決める前に目を通しておくといいでしょう。
機種全体の並びを俯瞰したい場合はBambu Lab全機種の違いの比較が早いです。
X2Dを買う前に確認する3つの数字
まず設置場所の実寸を測ってください。
確認するのはプリンター本体の外形寸法そのものではなく、扉を開けた状態の奥行きと、上方向の余裕を足した寸法です。
密閉型は前面の扉が開き、上面のカバーを外して作業する場面もあります。
参考として、H2Sと同じ筐体のH2Dは公称31kgあり、設置してから位置を変えるのは簡単ではありません。
棚の上に置くなら耐荷重も先に見ておきましょう。
次に、作りたい物に使う印刷素材を書き出してください。
庫内加熱を備える機種は、公式の対応素材にABS・ASA・PC・PAや繊維強化タイプまで並びます。
一方でA1 miniやA1はこれらが公式に推奨ではありません。
X2Dがどこまでを対応素材として挙げているかは、製品ページの対応素材欄で確かめてください。
入門機から比べ直すなら、A1の256mm造形の実力と向く人で同じ造形サイズのオープンフレーム機を解説しています。
最後にAMSの使い方を決めます。色を増やすのか、フィラメントを乾燥状態で保管したいのか、単にスプールを入れ替える手間を減らしたいのかで、選ぶユニットが変わります。
よくある質問
X2DとH2Dはどちらを選べばいいですか
作る物の最大寸法が256mmに収まり、ノズル300℃の範囲で足りるならX2Dです。
一辺が300mmを超える造形物を一体で作りたい場合、またはノズルを350℃まで上げたい印刷素材を使う場合はH2Dになります。
H2Dはプリンター本体が492×514×626mm・31kgあるため、設置場所の確保が先です。
ノズルが2本あれば、2色のモデルをそのまま印刷できますか
2色までなら出し分けられますが、X2Dのサブノズルはサポート材を出す役割として公式に案内されています。
4色以上を扱うならAMSを足してください。
AMS liteは乾燥機能のない開放型で、AMS 2 Proは最高65℃の乾燥と密閉保管が付きます。
違いはAMS liteでできることと対応機種で解説しています。
X2Dはどこで仕様を確認できますか
公式ストアのX2D製品ページにある仕様欄です。
造形サイズ・ノズル温度・ベッド温度・プリンター本体の寸法と重量・対応素材が項目ごとに並んでいます。
販売店の商品説明は要約されていることがあるので、設置寸法と対応素材だけは公式の仕様欄で突き合わせてください。
まとめ
X2Dは256×256×260mmの造形サイズに、300℃のノズル2本と最高65℃の庫内加熱を組み合わせた機種です。
サブノズルをサポート材に回せるので、入り組んだ形の後処理が楽になります。
造形サイズが同じP2Sはノズル1本、一回り大きいH2Dはノズル350℃と、違いははっきりしています。
ぜひ本記事の仕様表とP2S・H2Dの比較表を参考に、作りたい物の最大寸法・使う印刷素材・設置場所の実寸という3つの数字から、自分に必要な構成を絞り込んでください。

