Bambu Lab A1のコンボは必要?単体購入と後付けどっちが得?
A1とA1 Comboは、製品ページに並ぶ本体の写真が同じです。
造形サイズ256×256×256mm、ノズル最高300℃、最高速度500mm/sという仕様も共通。
違いは、4スプールを自動で切り替えるAMS lite(自動素材供給システム)が付くかどうかだけです。
ところが、そのAMS liteはTPUを受け付けません。
多色で柔らかい素材を回すつもりだった人は、この一点で計画が変わります。
A1本体のほうもABS・ASAは公式に推奨ではないので、コンボでできることは本体側とユニット側の条件が重なった範囲に決まります。
本記事では、単体との実際の差・A1 mini Comboとの選び分け・AMS liteが受け付けない素材・本体とユニットを並べたときの必要スペースを解説します。

おうち3Dプリンター編集部
おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
A1 Comboと単体の差はAMS liteだけ、効いてくるのは色替えとサポート材
コンボという名前が付いても、プリンター本体は同じものです。
造形サイズは256×256×256mm、ベッド最高100℃、ノズル最高300℃、最高加速度10000mm/s²。
3.5インチのタッチ画面、1080Pまでのカメラ、停電復帰、フルオートキャリブレーションも単体と共通です。
つまり造形の速さや精度を理由にコンボを選ぶ意味はありません。
追加されるのは4スプールの自動切替
AMS liteは4本のスプールを保持して、印刷中に自動でフィラメントを入れ替えるユニットです。
本体サイズは397×208×342mm、重さ1.6kg。
これが付くと、1つのモデルを4色で刷る、途中でフィラメントが尽きたら次のスプールへ継ぐ、といった動きが可能になります。
単体機でも一時停止して手で差し替えれば色は変えられますが、層ごとに何十回も切り替わる多色データでは現実的ではありません。
色以外にも効く使い道がある
見落とされやすいのがサポート材の割り当てです。
AMS liteはドライ状態のPVAとBVOHに対応しているので、本体側に造形用のPLA、別スロットに水溶性のサポート材という組み合わせが組めます。
オーバーハングの多い造形物で、サポート跡を減らしたい人にはここが大きい。
多色に興味がなくてもコンボを選ぶ理由になり得る部分です。
A1 Comboで実際に回せる素材は、本体推奨とAMS lite対応が重なる範囲
ここが最も誤解されます。
A1の公式推奨素材はPLA・PETG・TPU・PVAで、ABS・ASA・PC・PA・PET、カーボンやガラス繊維の強化材は「推奨ではありません」とされています。
オープンフレームで庫内の温度を保てないためです。
一方でAMS lite側の対応リストにはABSやASA、PA、PCの名前も並びます。
ユニットが送れる素材と、A1で刷ることを勧められている素材は別物だと考えてください。
AMS liteが受け付けない素材
非対応として明記されているのはTPU・TPE、湿ったPVA、他社製のカーボンやガラス繊維入りフィラメントです。
PLA Glow(蓄光)も非推奨とされています。
TPUは本体側の推奨素材に入っているので、A1で刷れないわけではありません。
ただしAMS liteを通さず、外部スプールから直接送る単色印刷になります。
柔らかい素材を多色でという使い方は、この構成では成立しません。
結果として多色の主役はPLAとPETG
両方の条件を満たすのは、実質的にPLA系とPETG系、それにサポート用の乾燥したPVAあたりです。
Bambu Labの純正ラインだけでもPLAベーシック、PLAマット、PLAシルク+、PLA半透明、PETGベーシック、高速PETGなどが並ぶので、色と質感の幅は十分にあります。
素材ごとの性格を先に押さえたい場合はフィラメント種類一覧の早見表で特性の違いを解説しています。
180mmで足りるか256mmが要るかで、mini Comboとの分かれ目が決まる
A1 mini ComboとA1 Comboは、どちらも同じAMS liteが付く4色構成です。
差が出るのは造形サイズとベッド温度、それに設置面積。
miniは180×180×180mmでベッド最高80℃、本体347×315×365mm・5.5kg、消費電力は最大150W。
A1は256×256×256mmでベッド最高100℃、本体465×410×430mm・8.3kgです。
フィギュアや小物中心ならminiで足り、収納ケースや工具ホルダーのような大物を分割せず一体で作りたいならA1側になります。
| モデル | 最大造形サイズ | 多色ユニット | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| A1 mini Combo | 180×180×180mm | AMS lite・4スプール | 手のひらサイズ中心で、机の一角に置きたい人。サイレントモードで48dB以下という記載がある機種を選びたい人 |
| A1 Combo | 256×256×256mm | AMS lite・4スプール | 一体で作りたい物が20cmを超える人。ベッド100℃でPETGを多用する人 |
| P1S+AMS(別構成) | 256×256×256mm | AMS・最大16色 | ABSやASAまで扱いたい人。密閉型と活性炭フィルターが必要な人 |
造形サイズ以外の細かい差、たとえばプレートの種類や画面サイズまで並べて比べたいときはA1 miniとA1の違いの比較で項目ごとに解説しています。
P1SやP2Sを含めた全機種の位置関係はBambu Lab全機種の比較で解説しています。
A1 Comboを買って後悔しやすい4つの想定
ミスマッチはほぼ決まったパターンで起きます。
多いのは素材への期待と、音への期待です。
ABS目当てと、多色TPU目当て
強度や耐熱を理由にABS・ASAを刷る前提で買うと、公式が推奨していない領域に踏み込むことになります。
この用途なら密閉型で筐体と空気濾過を備えたP1S、あるいはベッド110℃・焼入スチールノズルのP2Sが素直な選択です。
柔らかいTPUを4色で使い分けたい場合も、AMS lite非対応という制約が先に立ちます。
どちらも「あとで工夫すれば」で解決する種類の話ではありません。
静音性とスプールの寸法
48dB以下という数値はA1 mini側の記載で、A1には公式の騒音値がありません。
オープンフレームである点も共通なので、静けさを最優先にするなら数値が公表されている機種を候補に入れてください。
就寝中や完全な留守中に長時間まわす運用は、どの機種でもおすすめしません。
もうひとつはスプールの寸法で、AMS liteが受け付けるのは幅40〜68mm・内径53〜58mmの範囲です。
手持ちの他社フィラメントを流用するつもりなら、この寸法を先に測っておくと無駄がありません。
設置は本体寸法にベッドの可動域とAMS liteのぶんを足す
A1はベッドが前後に動くタイプなので、本体奥行410mmのままでは収まりません。
プレートが手前と奥に振れるぶん、前後それぞれに数センチの余白が要ります。
壁にぴったり寄せて置くと、動いたベッドが壁に当たるか、少なくとも印刷物が壁に触れます。
そこにAMS liteが加わります。
ユニット幅は397mmなので、本体465mmと横に並べれば単純計算で860mm。
フィラメントを送るチューブの取り回しを足すと、机の上で幅90cm前後を見ておくと余裕が出ます。
奥行きは50cm以上、高さは本体430mmにスプール交換の手を入れる余地を足したぶん。
消費電力は公式表記で1300W@220V、350W@110Vです。
天板がたわむ机だと造形中の揺れが表面に出るので、置き場の条件は3Dプリンターの台の選び方で解説しています。
ノズル・プレート・パージ材、コンボで増える消耗品
付属ノズルは0.4mmのステンレスで、オプションに0.2mm・0.6mm・0.8mmがあります。
細部を出したいなら0.2mm、速さ優先なら0.6mm以上という使い分け。
プレートはテクスチャードPEI、高温、常温の3種類が用意されていて、素材と表面の仕上がりで選びます。
A1はネジ無しのクイックノズル交換に対応していないminiとは構成が異なる点もあるので、交換部品は機種名で確認してから買うのが確実です。
コンボ特有のランニングコストは、色替えのたびに出るパージ材です。
ノズル内に残った前の色を押し出して捨てる工程が入るため、単色で同じモデルを刷るよりフィラメント消費は増えます。
色数と切替回数が多いデータほど顕著。
多色モデルのデータを探すならMakerWorldの使い方と注意点で配布データの探し方を解説しています。
PVAやPETGは湿気を吸いやすく、吸湿したフィラメントは送りが不安定になります。
乾燥機を使う場合、温度と時間は素材とメーカーで違うので、SUNLU FilaDryer S2(最高70℃)のような機器でも設定はメーカー推奨値を確認してください。
4本を常時セットしておく運用なら、1kg巻を4本まとめて入れられるS4のような容量のものが管理しやすくなります。
なお本体もフィラメントも割引の機会があり、時期の傾向はBambu Labのセール時期で解説しています。
よくある質問
A1を単体で買って、あとからAMS liteを足せますか
AMS liteはA1シリーズ用のユニットとして単体でも公式ストアに並んでいます。
あとから追加する構成は成立します。
ただし取扱いや在庫の状況は店舗と時期で変わるため、単体購入とコンボ購入のどちらが手に入れやすいかは、その時点で確認してください。
4色より多く使えますか
AMS liteのスロットは4つです。
A1 Comboで公式に確認できる同時装填は4スプールまで。
それ以上の色数が必要なら、フルサイズのAMSに対応して最大16色まで扱えるP1Sなどの構成が候補になります。
TPUは印刷できないのですか
A1本体の推奨素材にTPUは入っているので、印刷そのものはできます。
できないのはAMS lite経由での自動送り。
柔らかい素材はユニットを通さず外部スプールから直接送る単色印刷になります。
多色印刷は時間がかかりますか
色が切り替わるたびにフィラメントの入れ替えとパージが入るため、同じモデルを単色で刷るより長くなります。
増える幅は色数と切替回数、モデルの形状で変わるので、スライサー上の予想時間で確認するのが確実です。
ABSで強度のある部品を作りたい場合はどうすればいいですか
A1シリーズではABS・ASA・PC・PAが公式に推奨ではありません。
密閉型で活性炭フィルターを備えたP1S、あるいはベッド110℃・焼入スチールノズルでカーボン強化材まで対応するP2Sを検討してください。
まとめ
A1 Comboを単体と分けるのはAMS liteの有無だけで、造形の性能は変わりません。
判断すべきなのは、4色までの自動切替と水溶性サポートに手間を払う価値があるか、そして刷りたい素材が本体推奨とユニット対応の重なりに入っているかです。
TPUの多色とABSは、この構成では外れます。
造形サイズ180mmで足りるならmini Combo、20cmを超える物を一体で作るならA1 Combo。
設置は本体465×410×430mmにベッドの可動域とAMS liteの幅397mmを足して考えます。
ぜひ本記事の比較表と設置寸法の目安を参考に、自分の作りたい物とスペースに合う構成を選んでください。



