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3Dプリンターでルアーを作る方法|浮力と強度の考え方

3Dプリンターで出力したルアーは中を空洞にして浮かせるので、壁に小さな隙間が残るとそこから水が入ります。数投で浮き姿勢が変わり、やがて浮かばなくなります。

裏を返せば、壁の厚さと層の密着さえ詰めておけば、浸水は構造の側で防げます。

Bambu Lab A1 miniの造形範囲は180×180×180mmあるので、ミノーやペンシルの大きさなら機種の制約より設定の詰め方で結果が変わります。

本記事では、ルアーを出力するまでの手順・浸水を防ぐ肉厚とウエイトの入れ方・PLAとPETGの違い・水に浮かべる前の確認を解説します。

おうち3Dプリンター編集部

おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

3Dプリンターでルアーを出力するまでの手順

データを用意する

MakerWorld・Printables・Thingiverseには、ミノーやポッパーなど釣り用の形状データが公開されています。

MakerWorldのライセンスはモデルごとに作者が設定する仕組みで、派生禁止や同一ライセンス継承の指定もあるため、商用利用を考えるならモデルページのライセンス表示を必ず確認してください。

自分で形から作るなら、ブラウザだけで動く無償のTinkercad(ティンカーキャド)か、個人の非商用に限って使えるAutodesk Fusion for personal useが入口になります。

データ探しの手順そのものはキーホルダーのデータの探し方で解説しているので、サイトの使い分けはそちらが参考になります。

中空にして壁の厚さを決める

浮かせたいルアーは、スライサーソフトでインフィル(内部の充填)を0%にして完全な中空にします。

その代わり外壁は薄いと水が通るので、壁の線数を既定の2から3〜4へ増やしてください。

0.4mmノズルなら外周だけで1.2〜1.6mm前後の壁になり、層どうしの接触面積が増えます。

シンキング(沈下)タイプを狙うならインフィルを上げて重さを稼ぐ手もありますが、浮力の調整はウエイト側でやるほうが後から直せます。

ウエイトとフックアイを仕込む

重りとフック取り付け用のアイは、印刷の途中で埋め込むか、出力後に穴へ入れて接着します。

途中で止める方法は、スライサーの一時停止機能で指定の層まで出力したところで手を止め、ガン玉や板オモリ、ステンレス線を落とし込んでから再開する流れです。

後入れは失敗しても作り直せる一方、埋め込みほど固定されません。

アイだけは金属ワイヤーをボディに貫通させる設計にしておくと、樹脂だけで受けるより力の逃げ方が変わります。

出力後に表面を整える

積層の段差が残った状態では水の流れが乱れるので、紙やすりで継ぎ目とサポート跡を落としてから塗装します。塗装の上にコーティング剤を重ねると、表面の微細な穴もふさがります。

浸水したルアーは浮力も姿勢も変わる

中空ボディに水が入ると、まず浮力が落ちて設計どおりの深さを泳がなくなります。

入った水は振っても全部は出ないので、次に使うときの重さも変わってしまいます。

片側だけに溜まれば左右のバランスが崩れ、横倒しになったり回転したりします。

浸水より厄介なのがアイの破断です。

3Dプリンターの造形物は層と層の境目で割れやすく、樹脂だけで作ったアイに引っ張る力が集中すると、その境目から裂けます。

フックが外れればルアー本体は水中に残り、プラスチックのごみになります。

水まわりで使う造形物の水密をどう確保するかという考え方は、植木鉢の防水と水抜きでも同じ論点を解説しています。

ルアー作りでつまずきやすい失敗と直し方

層の隙間から水が入る

壁の線数を増やしても水が入るときは、押し出し量が足りていないか、ノズル温度が低くて層どうしがくっついていない可能性があります。

OrcaSlicerにはフローレートや温度のキャリブレーション機能が入っているので、同じフィラメントで一度測ってから本番を出力してください。

湿気を吸ったフィラメントも層が荒れる原因になります。

SUNLU FilaDryer S2のようなフィラメント乾燥機で乾かす場合は、素材ごとにメーカー推奨の温度と時間を確認してから使います。

浮き姿勢が決まらない

ウエイトを接着で固定する前に、水を張った透明な容器へ浮かべて位置を探してください。

重りをテープで仮止めして前後に動かすと、頭下がりや水平の変化が目で分かります。

淡水と海水では浮力が違うので、海で使うルアーは塩を溶かした水で確かめるか、現場で沈み方を見てから次の1本に反映させます。

リップや細部がつぶれる

潜行板にあたるリップは薄い板なので、0.4mmノズルだと形が出ないことがあります。

Bambu Lab A1 miniやA1には0.2mmノズルの選択肢があり、細部の再現を優先するならそちらに替える手があります。

ただしノズルが細いほど出力時間は伸びるので、ボディは0.4mm、リップだけ別部品という割り切りも選べます。

接着したつなぎ目が割れる

ボディを左右2分割で出力してから貼り合わせる設計は、接着面が水の入口になります。

接着剤は樹脂の種類に合わせて選んでください。

セメダインPPXはPE・PP・POM・シリコーンゴム・フッ素樹脂といった接着しにくい材料向けのプライマー式で、メーカーはアクリル系やポリカーボネート系にはひび割れの恐れがあるとしています。

分割せずに一体で出力できる形状なら、そもそも貼り合わせを避けるのがいちばん確実な対策です。

PLA・PETG・TPUで変わるのは層の密着と硬さ

印刷素材向いている使い方注意点
PLA形を試す段階のテスト出力。反りが少なく出力が安定する熱に弱く、夏の車内やタックルボックス内の高温で変形する
PETG実際に水に入れて使うボディ。粘りがあり衝撃で欠けにくい糸引きが出やすく、表面を整える手間が増える
TPUワームのような柔らかいボディ、ソフトなリップ柔らかいぶん送り不良が起きやすく、形状の自由度は下がる

A1 miniとA1が公式に推奨しているのはPLA・PETG・TPU・PVAで、ABS・ASA・PC・PAは推奨ではないと明記されています。熱に強い素材で作りたい場合は、密閉型のP1SやCentauri Carbonのように庫内の温度を保てる機種が前提になります。

TPUを使うときに気をつけたいのが自動フィラメント切替ユニットとの相性です。

AMS liteはTPUが非対応と公式に書かれているので、柔らかい素材は外部のスプールホルダーから直接送ってください。

TPUの扱いそのものはスマホケースの素材の選び方でも解説しています。

ルアー作りに必要な道具と、代用が利くもの

出力以外で必ず要るのは、フック、スプリットリング、重り、そしてアイに使うステンレス線です。

スライサーソフトはOrcaSlicerとUltiMaker Curaがどちらも無償で入手できます。

OrcaSlicerは公式サイトを装う偽サイトが報告されているので、配布元を確認してからダウンロードしてください。

代用が利くのは測定と確認まわりです。

浮き姿勢のテストは専用の水槽でなくても、透明な食品保存容器や洗面台で足ります。

デジタルノギスがあれば壁の厚みやリップの寸法を測れますが、無ければ出力前にスライサーの断面プレビューで厚みを確認する方法もあります。

塗装用のエアブラシも、下地処理を丁寧にすれば筆塗りとコート剤で代えられます。

釣り以外の小物づくりに何が要るかは3Dプリンターで作れるものの実例で解説しています。

水に浮かべる前の確認と、釣り場での扱い

確認は1本ごとにやってください。

まず水に沈めて30秒ほど置き、気泡が連続して上がってこないかを見ます。

泡が出続けるなら、その穴から水が入ります。

次に浮かべて姿勢を見て、最後にロッドで軽く引いて動きを確かめます。

同じデータでも、フィラメントの銘柄やノズル温度が変われば重さは変わるので、材料を替えたときは作り直した1本目で同じ確認をします。

釣り場に持ち出すなら、ロスト(根掛かりで失うこと)の扱いも考えておいてください。

樹脂のルアーは水中に残れば自然には消えません。

回収できない場所へ投げ続けないこと、鉛の重りを使う場合は水域ごとのルールを事前に調べることの2点は、出力の品質とは別に守る必要があります。

漁業権の設定された水域では、使える仕掛けや釣り方が決められている場所もあります。

よくある質問

3Dプリンターで作ったルアーで魚は釣れますか

釣果は水域・季節・釣り方で変わるため、出力したルアーなら釣れるとは書けません。

確かめられるのは、設計どおりの深さを泳ぐか、狙った動きが出ているかまでです。

水槽と足元での動きを見て、違和感があればウエイト位置から調整してください。

市販ルアーをそっくりコピーして作ってもいいですか

個人で使うぶんと、配布・販売するのとでは話が変わります。

他社製品の形状には意匠権や商標が設定されている場合があり、複製品を販売すれば権利侵害になり得ます。

公開データを使う場合も、MakerWorldのように作者がライセンスを個別設定している以上、商用利用の可否はモデルページの表示で判断してください。

光造形(レジン)のほうがルアー向きですか

光造形は細かい形状の再現性で有利ですが、硬化後の樹脂は欠けやすく、紫外線で劣化が進むという性質があります。

水中で衝撃を受ける用途では、粘りのあるPETGをFDM(熱溶解積層)で出力するほうが扱いやすい場面もあります。

後処理で洗浄用のアルコールや二次硬化の設備が要る点も、家庭で始めるときの判断材料になります。

塗装しないまま使ってもいいですか

使えますが、積層の段差に水が入りやすい状態のままです。

塗装とコーティングは見た目を整えるだけでなく、表面の微細な穴をふさぐ役目も兼ねています。

色を付けたくないなら、透明なコート剤だけを塗る選び方もあります。

小さいルアーはどのくらいの大きさまで作れますか

造形範囲ではなく細部の再現で決まります。

A1 miniの180×180×180mmはルアーには十分広く、むしろリップの薄さやアイの穴径が先に限界になります。

細かい形を出したいときは0.2mmノズルへの交換を検討してください。

おもちゃの実例でも、小さな部品を出力するときの注意点を解説しています。

まとめ

3Dプリンターでルアーを作るときに結果を分けるのは、中空ボディの壁をどれだけ密にできるかと、ウエイトとアイをどう固定するかの2点です。

印刷素材はテスト段階のPLAと実用のPETGで分け、柔らかい部位だけTPUという組み合わせ方ができます。

出力が終わったら必ず水に沈めて気泡を見てから、浮き姿勢の調整へ進んでください。

ぜひ本記事の素材の比較表と水に浮かべる前の確認手順を参考に、最初の1本を仕上げてみてください。

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