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3Dプリンターでキーホルダーを作る方法|データの探し方

キーホルダーは、3Dプリンターで最初に作るものとしてよく選ばれる題材です。

手のひらに収まるサイズなら、Bambu Lab A1 miniの180×180×180mmという造形範囲でも10個単位で並べて一度に印刷できます。

ただし薄く作ると金具の穴まわりから割れ、厚く作るとポケットで邪魔になります。

厚みとリング穴の設計で仕上がりの寿命が決まります。

本記事では、データの作り方から印刷設定、割れたときの原因と直し方、PLA・PETG・TPUの使い分けまで解説します。

おうち3Dプリンター編集部

おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

3Dプリンターでキーホルダーを作る基本の手順

作業は、形を決める・スライサーソフトで印刷データに変換する・印刷する・金具を付ける、の4段階に分かれます。難しいのは最初の形づくりだけで、あとは機械がやってくれる部分がほとんどです。

形を作る(モデリングまたはダウンロード)

自分で作るならTinkercadが入口になります。

Autodeskのブラウザ上で動く無償ツールで、ダウンロードが要らず、箱と円柱を足し引きするだけで名前入りのプレートが作れます。

既存のデータを使うなら、MakerWorldやPrintables、Thingiverseといった共有サイトにキーホルダー向けのモデルが多数あります。

ダウンロード品を使うときは、モデルごとに作者が設定したライセンスを必ず確認してください。

MakerWorldの場合、ND表示があれば改変して名前を入れること自体ができませんし、販売可否もライセンス表示で決まります。

スライサーソフトで印刷データにする

Bambu Studio、OrcaSlicer、UltiMaker Curaのいずれかに読み込み、プリンターの機種と使うフィラメントを選びます。

キーホルダーで特に変えたいのは充填率(インフィル)と壁の層数の2つで、小物なので充填率を上げても印刷時間はさほど伸びません。

壁を3〜4周に増やしておくと、リング穴の周囲の肉が厚くなります。

平置きで印刷し、金具を付ける

プレート型のキーホルダーは、いちばん広い面をビルドプレートに伏せて置いてください。

立てて印刷すると層の積み重なる向きが荷重の向きと一致し、引っ張ったときに層と層の境目から裂けます。

印刷後はリング穴のバリをデザインナイフで落とし、ボールチェーンや丸カンを通して完成です。

設計を間違えるとキーホルダーはここから割れる

キーホルダーは、鍵の重みとポケットの中での曲げを毎日受け続ける部品です。印刷直後はきれいに見えても、数週間でリング穴の縁が欠ける作り方があります。

いちばん壊れやすいのは、厚さ2mm未満の薄いプレートに、縁ぎりぎりの位置で穴を開けた形です。

穴と外周の間に残った肉が1mm程度しかないと、そこに壁が1〜2周しか通らず、中身はほぼ充填材だけになります。

FDM方式は層を重ねて積む造形なので、層の境目は材料そのものより弱くなります。

引っ張られる方向と層の向きが噛み合うと、穴から外周へ向かって一直線に割れます。

対策は単純で、厚さを3mm以上、穴の縁から外周までを3mm以上確保することです。

さらに穴の周囲だけ少し膨らませた形にすると、同じ外形のまま強度を上げられます。

文字を彫り込むタイプでは、彫りの深さを板厚の半分以下に抑えてください。

深く彫るほどその断面が薄くなり、文字の底から割れます。

キーホルダーの印刷設定|充填率と壁の層数をどうするか

小物の設定は、標準プロファイルから2か所だけ変えれば足ります。

項目目安理由
充填率30〜50%15%前後の標準だと、押すとへこむ感触が残る
壁の層数3〜4周強度のほとんどは壁が負担する。充填率より効果が大きい
層の高さ0.2mm前後0.4mmノズルの標準。文字を細かく出すなら0.12mmまで下げる
配置広い面を下向きに平置き引っ張り方向と層の境目を一致させない

充填率を80%や100%まで上げたくなりますが、壁が薄いままでは効果が限られます。材料と時間を使う割に割れ方は変わらないので、まず壁を増やしてください。

文字の細さにも下限があります。

0.4mmノズルで押し出せる線の幅はおよそ0.4mm前後なので、幅0.3mmの線は造形されないか、途切れた線になります。

彫り文字なら溝の幅を0.8mm以上、浮き文字なら線の太さを1mm以上とっておくと読める形で出ます。

細かい文字を確実に出したいときは、0.2mmノズルへの交換という手もあります。

A1 miniもA1も、0.2mm・0.6mm・0.8mmのノズルが選べます。

よくある失敗と直し方

リング穴が小さくて金具が通らない

穴は設計寸法よりわずかに小さく仕上がるのが普通です。

溶けた樹脂が冷えて縮むためで、3mmの穴なら2.8mm前後になることがあります。

ボールチェーン用なら設計時に4mm程度、丸カン用なら5mm程度と、使う金具より1mm大きめにとってください。

印刷後に広げるなら、ドリルではなく丸ヤスリでゆっくり削ります。

ドリルは食い込んだ瞬間に穴の縁を割ります。

1層目が剥がれて反る

薄いプレートは接地面積が小さく、角から浮きやすい形です。

ビルドプレートの表面に手の脂が付いていると定着が落ちるので、中性洗剤で洗って乾かしてから使ってください。

それでも角が浮くなら、スライサーソフトでブリム(外周に数mm広げる補助の縁)を付けます。

印刷後は手で剥がせます。

文字がつぶれる・読めない

細すぎる線は造形されません。

線幅を1mm以上に太らせるか、ノズルを0.2mmに替えるかの二択です。

2色で色分けするなら、AMS lite(A1シリーズ用の4巻フィラメント切替ユニット)があると文字面だけ別色で印刷できます。

ただしAMS liteはTPUに非対応なので、柔らかい素材での色分けはできません。

表面がざらつく

テクスチャードPEIプレートを使うと、接地面に細かな凹凸の模様が転写されます。

これは不良ではなく仕様です。

つるりとした裏面にしたいなら、Smooth PEIプレートのようなつや面のプレートを使ってください。

必要な道具と、なくても代用できるもの

プリンターとフィラメント以外に要るのは、金具とバリ取りの道具だけです。

  • ボールチェーンか丸カン+キーリング…手芸店や100均で買える範囲のもので足ります。これは代用が利きません
  • デザインナイフかニッパー…穴のバリと、ブリムの切り離しに使います
  • 紙ヤスリ(#400〜#1000)…断面を整える用途。急ぐなら無くても実用には困りません
  • 丸ヤスリ…穴の微調整用。棒ヤスリの先端や爪ヤスリでも代用できます
  • フィラメント乾燥機…湿気ったフィラメントの復活用。開封直後のPLAなら無くても印刷できます

キーホルダーの先にもっと大きなものを作りたくなったときは、造形サイズと素材の選択肢が変わります。家庭で何が作れるかの全体像は3Dプリンターで作れるものの実例で解説しています。

PLA・PETG・TPUで何が変わるか

A1 miniとA1の公式推奨はPLA・PETG・TPU・PVAの4つです。

ABSやASAは庫内温度を保てないオープンフレームの構造上、公式に推奨されていません。

キーホルダーで現実的な選択肢は前の3つになります。

素材向く用途注意点
PLA室内で使う名前タグ、飾り寄りのもの熱に弱い。真夏の車内に置いた形状が変わる例が知られています
PETG鍵束に毎日付ける実用品粘りがあり割れにくい。糸引きが出やすく、文字の細部が荒れることがあります
TPUぶら下げて音を立てたくない、曲げたい形柔らかく送り出しが難しい。AMS liteは非対応で、単体給送が必要です

毎日使うキーホルダーならPETGを基本に考えてください。

PLAは印刷が簡単で表面もきれいに出ますが、夏場のダッシュボードや直射日光下の窓際に置くと変形の恐れがあります。

文字の見栄えを優先するイベント配布用ならPLA、落として踏まれる可能性があるならPETG、という分け方です。

TPUは柔らかいぶん、リング穴が伸びて金具が抜けることがあります。

穴の周囲を厚くするか、金属のハトメを入れる前提で設計してください。

なお、同じ柔らかさの特性を活かしてスマホの保護ケースを作る方法は3Dプリンターでスマホケースを作る方法で解説しています。

フィラメントの保管と、印刷前にやること

キーホルダーは1個あたり数グラムしか使わないので、1kg巻のフィラメントは半年以上残ります。

この保管期間に湿気を吸うと、印刷中にノズルからパチパチと音が出て、表面に細かな泡状の荒れが出ます。

PETGとTPUはPLAより吸湿しやすい素材です。

開封後は密閉容器に乾燥剤を入れて保管してください。

すでに湿気った場合はフィラメント乾燥機で乾かします。

SUNLU FilaDryer S2は1kg巻を1本、最高70℃まで、S4は1kg巻を4本同時に入れられます。

ただし適切な温度と時間は素材とメーカーで異なるので、フィラメントのメーカー推奨値を確認してから設定してください。

PLAを高温にかけると巻いたまま軟化して癒着します。

印刷前にもう1つ確かめたいのが、ビルドプレートの状態です。

前の印刷の糸くずが残っていると、その上に1層目が乗って浮きます。

印刷開始前に表面をざっと見て、固着した残りがあれば剥がしてください。

よくある質問

キーホルダー1個の印刷にどのくらい時間がかかりますか

50mm角・厚さ3mm程度のプレートなら、標準設定でおおむね20〜40分が目安です。

ただし形状と設定で大きく変わります。

10個まとめて並べても1個ずつ印刷した合計より短く済むので、配布用に数が要るときはプレート上に並べて一度に印刷してください。

作ったキーホルダーを販売してもいいですか

自分でモデリングしたものなら、素材や形に他者の権利が絡まない限り問題ありません。

共有サイトからダウンロードしたデータは、モデルごとのライセンス表示で決まります。

MakerWorldはCC系のライセンスを作者が設定する方式で、NDが付いていれば派生物の公開ができません。

キャラクターやロゴを模した形は、ライセンス表示とは別に商標や著作権の問題があるので避けてください。

名前を彫った文字に色を入れるにはどうしますか

AMS liteやAMS 2 Proのような多色ユニットがあれば、スライサーソフト上で文字部分だけ別色を割り当てて印刷できます。

ユニットが無い場合は、彫り込みの溝にアクリル絵の具を流して、はみ出したぶんを乾く前に拭き取る方法があります。

もう1つは、途中の層で一時停止してフィラメントを手で入れ替える方法で、平らな文字面なら2色に分けられます。

車のキーに付けても大丈夫ですか

素材の選び方しだいです。

PLAは夏の車内のような高温環境で変形します。

車で使うならPETGを選び、それでも直射日光が当たるダッシュボード上への放置は避けてください。

キーホルダー以外に、同じサイズ感で作れるものはありますか

同じ厚みと設定の考え方で、ジッパーの引き手、ケーブルをまとめるクリップ、バッグのネームタグなどが作れます。日常で使う小物の実例は3Dプリンターで作る便利グッズの実例まとめで解説しています。

まとめ

キーホルダー作りで差が出るのは、印刷機の性能よりも厚さと穴の位置です。

板厚3mm以上、穴の縁から外周まで3mm以上、壁3〜4周が目安です。

この3点を押さえれば、入門機でも日常の使用に耐える形になります。

素材は、室内で使う飾り寄りのものならPLA、鍵束に毎日付けるならPETGという分け方で選んでください。

失敗したときも、原因はリング穴のサイズ・1層目の定着・文字の線幅のどれかに集中します。ぜひ本記事の印刷設定の表と素材の使い分け表を参考に、まず1個目を平置きで印刷してみてください。

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