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子どもと使う3Dプリンターの選び方|安全に楽しむ条件を解説

子どもと一緒に3Dプリンターを動かす場面でいちばん最初に来る現実は、印刷が終わるまで子どもは待てないということです。

手のひらサイズの小物でも数十分から数時間、少し大きくなれば半日かかります。

Bambu Lab A1 miniは180×180×180mmの造形範囲でサイレントモード48dB以下という公式値があり、リビングに置いて動かす前提の機体としては扱いやすい部類。

ただしノズルは最高300℃、ベッドも80℃まで上がるので、触らせない仕組みが先に必要です。

本記事では、子どもと使うときに実際に起きること・選ぶべき仕様と避けたい仕様・素材と待ち時間の扱い方を解説します。

おうち3Dプリンター編集部

おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

子どもと3Dプリンターを動かすと、最初に問題になるのは待ち時間と高温部

3Dプリンターは、ボタンを押してから物が出てくるまでが長い機械です。

5cm角の小物でも設定次第で1時間前後、恐竜のフィギュアのような造形なら数時間単位。

子どもの集中はそこまで続きません。

結果として「押した直後は見ているが、10分で飽きて離れ、完成のタイミングだけ戻ってくる」という流れになります。

この前提で設計しないと、親が横に張り付いて監視し続ける役になります。

もうひとつが温度です。

A1 miniの仕様ではノズル最高300℃、ヒートベッド最高80℃。

PLAを印刷する条件でもノズルは200℃前後まで上がるので、指が触れれば火傷します。

オープンフレームの機体はノズルとベッドが手の届く高さにむき出しなので、机の上に置いたまま「触らないでね」の口約束で運用するのは無理があります。

動いている最中に手が伸びる場所を先に潰す

危ないのはノズルとベッドだけではありません。

ベルトやプーリー、ベッドが前後に動くタイプの機体では、ベッドと本体の間に指を入れられます。

A1 miniやA1のようなベッドが前後に動く構造は、造形サイズより広い可動域を持つので、机の端に置くと本体寸法の外まで動く。

A1の本体寸法は465×410×430mmですが、設置に必要な幅はそれより広く見ておくのが安全です。

現実的な対策は、印刷中は子どもの手が届かない高さの棚に置くか、扉のある密閉型を選ぶかの二択。

密閉型のP1SやP2Sは筐体とガラスで囲われているので、動作中に指が入る余地がぐっと減ります。

子どもの年齢が低いなら、この構造差は静音性より優先度が高い条件です。

子どもと使う前提なら、造形サイズより「短時間で終わる」ほうが効く

大きく作れる機体のほうが良さそうに見えますが、子どもと使う場面では逆に働きます。

造形サイズが大きい機体は大きい物を作りたくなり、印刷時間が伸びる。

A1の256×256×256mmで作れる大物は、丸一日かかることも珍しくありません。

子どもが「自分が作った」と実感できるのは、押してから完成までを見届けられた物だけです。

選ぶ条件としてまず見てほしいのが、印刷速度と自動キャリブレーションの有無です。

A1 miniとA1はどちらも最高500mm/s・加速度10000mm/s²で、フルオートキャリブレーションを持っています。

1層目のレベル調整を人がやる機体だと、印刷を始める前の準備で子どもの興味が切れる。

押したらすぐ動き出す機体のほうが、この場面では確実に向いています。

次に多色。

AMS lite(自動素材供給システム)は4スプールを差しておいて自動で切り替える仕組みで、A1 miniとA1に対応します。

単色のグレーのカエルと、緑と黄色で塗り分けられたカエルでは、子どもの反応がまったく違います。

多色は印刷時間が伸びる方向に効くので、小さい物と組み合わせるのが現実的な使い方です。

機種ごとの対応差はBambu Lab全機種の違いを比較で解説しています。

子どもと使う機体で避けたい仕様は、オープンフレームと組み立てキット

まず組み立てキット。

安価な機体は部品箱の状態で届き、フレーム組み立てとベッドレベリングを自分でやります。

この工程自体は勉強になりますが、子どもが待っている場所には向きません。

組み立てに数時間かけた末に1層目が定着せず、その日は何も出力できずに終わる、という流れが起きやすい。

どこまでが許容範囲かは安い3Dプリンターはどこまで使える?で解説しています。

次に光造形(レジン方式)。

仕上がりの細かさはFDM(フィラメントを溶かして積む方式)より上ですが、液状レジンを扱い、印刷後にアルコールでの洗浄と紫外線での二次硬化が必要です。

レジンは皮膚に付着させない扱いが求められ、手袋と換気が前提。

子どもが手を伸ばせる場所で運用する道具ではありません。

方式の違いそのものは光造形とFDMの違いを比較で解説しています。

三つめが、ABS・ASAを前提にした運用です。

これらは反りやすく庫内温度を保つ必要があり、加熱時のにおいも強い。

A1シリーズは公式にABS・ASA・PC・PAを「推奨ではありません」としており、オープンフレームで庫内温度を保てないためです。

子どもと使う場面では、そもそもABSを選ぶ理由がほとんどありません。

PLAを基本にして、素材を増やすのは後から

A1 mini・A1の公式推奨素材はPLA・PETG・TPU・PVAの4つ。

このうち子どもと使う場面の基本はPLAです。

ノズル温度が低めで済み、反りにくく、印刷が安定します。

Bambu公式ストアではPLAベーシック、PLAマット、PLAシルク+、PLAグラディエントなどが確認できます。

見た目で選ばせると子どもの食いつきが変わるので、色や質感のバリエーションは実用的な意味があります。

PETGは熱と衝撃に強いので、屋外で使う物や落として割りたくない物に向きます。

ただし糸引きが出やすく、設定の調整が要ります。

TPUは柔らかい素材で、輪ゴムのような弾力が出るのが子どもには面白い部分。

注意点として、TPUはAMS liteに非対応です。

柔らか素材を使うときは外部スプールから直接送る形になります。

素材ごとの特性はフィラメント種類一覧で解説しています。

においと換気について

PLAはABSに比べてにおいが穏やかとされますが、無臭ではありません。

加熱した樹脂から微粒子や揮発成分が出ることは指摘されており、素材や換気条件によって差が出ます。

においが少ない素材でも、長時間の印刷では窓を開けるか換気扇を回してください。

子どもが同じ部屋で長く過ごすなら、印刷中は別室に機体を置くほうが無理がありません。

体調に関わる不安がある場合や、においで気分が悪くなるようなことがあれば、医療機関に相談してください。

密閉型の機体には空気清浄機構が付きます。

P1Sは活性炭フィルター、P2Sは活性炭に加えてVOCフィルターと粒子状物質フィルターを備えます。

A2LはUL 2904 GREENGUARD認証(排出物質に関する認証)を取得しています。

こうした機構の有無を、置き場所と合わせて見比べてください。

夜間に回すなら、静音性より「見ていない時間の管理」を決める

子どもが起きている時間に長時間の印刷を回すと、待ちきれずに触ります。

だから夜に回したい、という発想になりますが、ここは慎重に扱ってください。

完全な留守中や就寝中の長時間印刷はおすすめしません。

ノズルとベッドが高温になる機械を、誰も見ていない状態で数時間動かすことになります。

現実的な折衷案は、子どもが寝る前に押して完成の瞬間だけ翌朝に持ち越す運用ではなく、印刷を短く分割することです。

大きい造形物を一体で作らず、パーツに分けて何日かに分ける。

分割すれば1回の印刷が1〜2時間で終わり、起きている時間の中で完結します。

組み立てる工程自体が子どもの遊びになるので、この分け方は場面に噛み合います。

音についても触れておきます。

A1 miniはサイレントモード48dB以下という公式記載があります。

A1側には公式の騒音数値の記載がないため、同じとは書けません。

48dBは静かな図書館より少し大きい程度の目安ですが、機械音の質は数値だけでは伝わりません。

寝室と同じ部屋に置く前提なら、壁を1枚隔てられるかを先に考えてください。

子ども向けの1台目は、A1 miniを起点に置き場所から逆算する

整理すると、子どもと使う条件で効くのは、造形が早く終わるサイズ・自動キャリブレーション・多色対応・そして高温部に手が届かない置き方です。

A1 miniは本体347×315×365mm、重さ5.5kg、消費電力最大150W。

棚の上に上げられる重さで、造形範囲180mm角は子どもが待てる時間に収まりやすい。

AMS liteも使えます。

手のひらサイズの小物を数多く作る運用にはよく合います。

作りたい物が大きいなら A1 の256mm角。

ただし印刷時間が伸びる前提を受け入れることになります。

子どもの年齢が低く、動作中に絶対に触らせたくないなら、密閉型のP1S(256×256×256mm、公式推奨設置スペース500×500×950mm)を検討する価値があります。

重さ12.95kgなので、棚の上げ下げはしにくい。

置き場所が先に決まる機体です。

最初の1台の条件は3Dプリンター初心者は何を買うべき?で解説しています。

本体だけでなく、フィラメントとノズル、ビルドプレートの交換も続きます。

作る量が増えるほどここが積み上がるので、3Dプリンターの値段の相場で本体以外に掛かるものを確認しておくと見通しが立ちます。

よくある質問

何歳から一緒に使えますか

年齢で線を引くより、動作中の機体に手を出さないでいられるかで判断してください。

高温部に触れるリスクがあるため、目を離せない年齢なら、印刷中は手が届かない場所に機体を置き、完成後の造形物を渡す形が現実的です。

データを選ぶ、色を決める、完成品を組み立てるといった工程だけなら、小さい子でも一緒に楽しめます。

子どもが自分でデータを作れますか

造形データはスライサー(3Dデータを機械が読む形式に変換するソフト)に読み込ませて使いますが、データ自体はゼロから作らなくても構いません。

配布されているデータをダウンロードして印刷するところから始めるのが一般的です。

オリジナルを作りたくなったら、簡単な形からモデリングに進む流れになります。

家庭で何が作れるかは3Dプリンターで作れるものの実例で解説しています。

PLAで作ったおもちゃは口に入っても大丈夫ですか

安全だと断定はできません。

素材そのものの性質に加えて、ノズルやプレートの状態、印刷中の付着物など変数が多く、食品用途や口に入れる前提の造形物は勧められません。

小さい子が使う物を作るなら、飲み込めるサイズの部品を作らない、口に入れない使い方に限る、といった線引きを親の側で決めてください。

フィラメントは湿気るとどうなりますか

吸湿したフィラメントは、印刷中に「パチパチ」と音がしたり、表面が荒れたり、詰まりの原因になったりします。

子どもと使う場面では失敗が待ち時間の無駄になるので、開封後は乾燥剤と一緒に密閉容器で保管してください。

フィラメントドライヤーを使う場合、乾燥温度と時間は素材とメーカーで異なるため、必ずメーカーの推奨値を確認してください。

SUNLU FilaDryer S2は最高70℃で、印刷中の直接給送にも対応しています。

途中で失敗したらどうすればいいですか

1層目が定着しないのが最も多い失敗で、プレート表面の油分、Zオフセットのずれ、ベッド温度の不足あたりが原因になります。

子どもと使うなら、失敗を隠さずに一緒に原因を探すほうが体験としては価値があります。

A1シリーズはフルオートキャリブレーションと停電復帰を備えるので、人が調整する範囲は限られます。

まずプレートを洗って油分を落とし、それでも直らなければ設定を見直してください。

まとめ

子どもと3Dプリンターを使う場面で効くのは、大きく作れることではなく、短時間で終わって手が届かない置き方ができることでした。

A1 miniの180mm角という造形範囲は制約に見えますが、待てる時間に収まるという意味では利点です。

年齢が低くて動作中に触らせたくないなら、密閉型を選んで置き場所から逆算するほうが安心できます。

素材はPLAを基本に、色や質感で選ばせる。

長時間の造形はパーツに分けて起きている時間で完結させる。

就寝中や留守中に回さない。

この3つを決めておけば、運用はかなり楽になります。

ぜひ本記事の避けたい仕様と素材の選び分けを参考に、置き場所と機体の組み合わせから検討してください。

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