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小型3Dプリンターの選び方|卓上で使える条件を解説

小型3Dプリンターを選ぶとき、最初に効くのは本体の小ささではなく造形サイズと設置スペースの関係です。

たとえばBambu Lab A1 miniは造形範囲180×180×180mmに対して本体は347×315×365mm。

ベッドが前後に動くタイプなので、本体寸法の外側に動作ぶんの余白も要ります。

ここを見落とすと、棚に載せたのに稼働できないという事故が起きます。

本記事では、小型機で本当に効く選択軸・180mmで作れるものの線引き・タイプ別の向き不向き・実際に必要な設置スペースの計算まで解説します。

おうち3Dプリンター編集部

おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

小型3Dプリンターは造形サイズと設置スペースの差から選ぶ

小型機を検討する人の多くは「置き場所が限られている」という条件から入ります。

ところが仕様表で目に入るのは造形サイズのほうで、この2つは別の数字です。

A1 miniは造形180mm角に対し本体は347×315×365mm。

造形範囲の倍近い箱を置くことになります。

もうひとつ、小型機を選ぶと自動的に決まってしまうのが対応素材です。

A1 miniとA1はどちらもオープンフレームで、公式にはPLA・PETG・TPU・PVAが推奨。

ABS・ASA・PC・PA、そしてカーボンやガラス繊維の強化素材は「推奨ではありません」とされています。

庫内の温度を保てない構造だからです。

熱に強い部品を作りたいなら、小型を条件にした時点で選べる機種が絞られます。

逆に、静音性は小型機の強みが出るところ。

A1 miniはサイレントモードで48dB以下と公式に記載があり、モーター側のノイズキャンセリング機構も入っています。

リビングや寝室と同じ空間に置く前提なら、この数字が判断材料になります。

小型と言っても構造は3タイプに分かれる

ベッドスリンガー型(オープンフレーム)

プレートが前後に動いて、ヘッドが左右と上下に動くタイプ。

A1 miniとA1がこれにあたります。

構造が単純で本体が軽く、A1 miniは5.5kg、A1でも8.3kg。

持ち上げて移動できる重さです。

代わりにプレートの可動域ぶんの奥行きが要り、囲いがないので高温素材には向きません。

密閉型(CoreXY)

四角い箱の中でヘッドがXY方向に動き、プレートが上下する構造。

P1Sは256×256×256mmの造形範囲に対して本体389×389×458mm、重さ12.95kg。

造形サイズあたりの設置面積で見ると、実はベッドスリンガーより効率がいいのがこのタイプです。

前後に動くものがないため、公式推奨スペースは500×500×950mmと高さ方向に取られます。

密閉されているのでABS・ASAにも対応し、活性炭フィルターが付きます。

光造形(レジン)

液体樹脂を光で硬化させるタイプ。

小さくて細かい造形物では、FDM(フィラメントを溶かして積む方式)より積層の段差が目立ちません。

ただし未硬化レジンの洗浄と二次硬化という後処理が要り、扱う薬剤の管理も必要になります。

どちらの方式が自分の用途に合うかは光造形とFDMの違いで解説しています。

タイプ別に見た、向いている人と向かない人

タイプ造形サイズと本体向いている人向かない人
小型ベッドスリンガー
(A1 mini)
造形180mm角/本体347×315×365mm・5.5kg手のひらサイズの小物中心。机の上や棚に置きたい人ABSなど耐熱素材を使いたい人、20cm超の一体造形をしたい人
中型ベッドスリンガー
(A1)
造形256mm角/本体465×410×430mm・8.3kg収納ケースや大きめの実用品も一体で作りたい人設置幅50cm弱を確保できない人
密閉型CoreXY
(P1S・P2S)
造形256mm角/本体389×389×458mm前後ABS・ASAや繊維強化素材まで使いたい人。においや粉じんを筐体内に収めたい人本体10kg超を動かせない人、高さ95cmの空間が取れない人
光造形機種により造形範囲は小さめフィギュアや小型パーツで表面の滑らかさを優先する人洗浄・二次硬化の作業場所と時間を確保できない人

この表で意外に感じるのは、密閉型のP1Sが「小型」寄りに入ってくる点です。

A1と造形サイズは同じ256mm角なのに、本体の幅と奥行きはA1より小さい。

前後に動く部分がないぶん、置く面積では有利になります。

小型を探しているつもりでA1 miniとA1を見比べている人は、密閉型も候補に入れる価値があります。

機種ごとの違いはBambu Lab全機種の比較で解説しています。

180mm角で作れるもの、作れないもの

A1 miniの180×180×180mmという数字は、実物に置き換えるとイメージしやすくなります。

スマホスタンド、フック、小物入れ、ケーブルホルダー、鉢カバー、コントローラー用のスタンド。

日用品の補修部品や治具は、ほとんどこの範囲に収まります。

収まらないのは、A4サイズを前提にした書類トレイ、ティッシュケース、卓上の大きめ収納、ヘルメットのような造形物です。

分割して接着すれば作れますが、接着面の処理と強度低下が付いてきます。

分割前提の設計に慣れていない段階では、ここが最初のつまずきになりがちです。

判断の目安として、作りたいものを3つ挙げて、その最大寸法を測ってみてください。

1つでも180mmを超えるなら、A1の256mm角を検討したほうが後悔が少ないです。

具体的に何が作れるかのイメージが薄い場合は、3Dプリンターで作れるものの実例で家庭での用途をまとめています。

小型機選びで失敗しやすい3つのパターン

ひとつ目は、素材の制約を後から知るパターン。

「小さくて安いからA1 mini」で決めたあと、屋外や車内で使う部品を作ろうとしてABSが必要になる。

A1シリーズでABS・ASA・PC・PAは公式に推奨されていないので、この時点で機種を買い直すか、素材を妥協するかの二択になります。

ふたつ目は、多色印刷の落とし穴です。

A1シリーズはAMS lite(4スプールの自動素材供給システム)に対応しますが、TPUやTPEといった柔らかい素材はAMS liteに非対応。

柔軟素材を多色で使う計画は立ちません。

TPUを使うなら外部スプールから直接送る運用になります。

他社製のカーボン・ガラス繊維系も非対応です。

3つ目は、AMS liteを付けた後の設置面積を計算していないパターン。

AMS lite本体は397×208×342mmで、A1 miniの上や横に置きます。

プリンター本体だけの寸法で棚を決めていると、ここで入らなくなります。

素材ごとの向き不向きはフィラメント種類の早見表で解説しています。

設置スペースは本体寸法+可動域+周囲の余白で計算する

ベッドスリンガー型は、プレートが本体の前後に張り出しながら動きます。

A1 miniの347×315×365mmという寸法は静止状態のもので、稼働中は奥行き側に余裕が必要です。

壁にぴったり付けたり、奥行きの浅いラックに詰めたりすると、プレートが干渉します。

密閉型は動作範囲が筐体内で完結するかわりに、高さと放熱の余白を見ます。

P1Sの公式推奨設置スペースは500×500×950mm。

本体高さは458mmですから、上方向に倍近い空間を見込んでいることになります。

フィラメントスプールを上に置く運用や、天板を開けて作業する動作を想定した数字です。

実務的な確認手順としては、本体寸法の各辺に、奥行きは10cm以上、左右と上は数cmずつ足した箱を紙やダンボールで作って置いてみる方法が確実です。

加えて電源の位置、フィラメントの交換動作、造形物を取り外すときにプレートを引き抜くスペースまで見ておくと、後から置き場所を変える手間が減ります。

小型機でも消耗品コストは同じようにかかる

本体が小さいと消耗品も安く済むように思えますが、フィラメントは同じ1kg巻を使います。

小さい造形物が多ければ1巻が長持ちするだけで、単価が下がるわけではありません。

ノズルは、A1 miniとA1のどちらも0.4mmステンレスが標準で、0.2mm・0.6mm・0.8mmが選べます。

細かい造形なら0.2mm、速さを優先するなら0.6mm以上。

A1 miniはネジ無しのクイックノズル交換に対応しているので、用途に応じて付け替える運用が現実的です。

ただし繊維強化素材はステンレスノズルを削るため、A1シリーズでは非推奨のままです。

ビルドプレートも消耗品です。

A1 miniはテクスチャーPEIとスムースPEIの2種類、A1はテクスチャード・高温・常温の3種類が用意されています。

表面の定着層は使うほど劣化するので、長く使えば買い替えが発生します。

本体以外にかかる費用の全体像は3Dプリンターの値段と本体以外の費用で解説しています。

よくある質問

小型3Dプリンターは静かですか

A1 miniはサイレントモードで48dB以下という公式記載があり、アクティブモーターノイズキャンセリングも搭載されています。

ただし造形速度を上げれば音は大きくなり、床の材質や設置面で振動音も変わります。

就寝中の長時間稼働は勧めません。

完全な留守中の運転も避けてください。

小型機とはいえ、子どもと一緒に使えますか

ノズルは最高300℃、プレートも加熱されるため、稼働中の接触には注意が必要です。

オープンフレームの小型機は可動部が露出しているので、目の届く範囲で使う前提になります。

年齢や使い方に応じた選び方は子どもと使う3Dプリンターの選び方で解説しています。

最初の1台に小型を選んで後悔しませんか

作りたいものが180mm角に収まるなら、小型は妥当な選択です。

後悔しやすいのは、耐熱素材が必要になった場合と、大物を一体で作りたくなった場合。

この2つに心当たりがあるなら、最初から造形256mm角か密閉型を見たほうが結果的に近道です。

初心者が最初の1台に求める条件もあわせて確認してください。

においや換気はどう考えればいいですか

PLAは比較的においが穏やかな素材とされていますが、においが少ない素材でも長時間の印刷では換気をおすすめします。

密閉型のP1Sには活性炭フィルター、P2Sには活性炭とVOC・粒子状物質のフィルターが付きます。

オープンフレームの小型機にはこうした濾過機構がないため、窓を開けられる部屋や換気扇の近くを選んでください。

小型プリンターにフィラメント乾燥機は必要ですか

PLAでも湿気を吸うと造形品質が落ちるため、湿度の高い時期の保管には乾燥機や密閉容器が役立ちます。

1巻ずつ乾かせるSUNLU FilaDryer S2は最高70℃、4巻同時のS4は330Wで庫内450×210×211mm。

乾燥温度と時間は素材とメーカーで異なるので、使うフィラメントの推奨値を確認してください。

まとめ

小型3Dプリンターを選ぶときに見るのは、本体の小ささではなく「造形サイズが自分の作りたいものに足りるか」と「稼働に必要な空間が確保できるか」の2点です。

A1 miniの180mm角で足りるなら小型で問題なく、超えるならA1の256mm角へ。

ABSなど耐熱素材が要るなら、A1シリーズでは公式に推奨されていないので密閉型を見ることになります。

設置面積だけで比べると、密閉型のP1SがA1より小さいという逆転も起きます。

小型という言葉で候補を絞る前に、造形サイズと本体寸法を並べて見比べてみてください。

家庭での運用条件を整理してから決めたい場合は家庭用3Dプリンターの選び方もあわせて読めます。

ぜひ本記事のタイプ別比較表と設置スペースの計算手順を参考に、置き場所の実寸から機種を絞り込んでください。

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