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3Dプリンター周りの収納術|フィラメントと工具の定位置

引き出しの中の仕切りが、どのサイズを買ってきても数ミリ余る。

3Dプリンターで収納を作りたくなる動機は、たいていこの数ミリから始まります。

ところが実際に作り始めると、最初に引っかかるのは寸法の設計ではなく造形サイズです。

A1 miniは180×180×180mm、A1とP1Sは256mm角。

引き出しの仕切り1枚でも、一体では収まらないことがふつうに起きます。

素材選びも、棚に載せる箱と滑り止めのゴム足では別物になります。

本記事では、収納パーツで効く造形サイズと素材の選び分け・大きい収納を分割して作る段取り・プリンター本体とフィラメントの置き場所まで解説します。

おうち3Dプリンター編集部

おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

収納パーツは造形サイズで作れる形が決まる

収納で作るものは、平べったくて面積が広いものに偏ります。

トレー、引き出しの間仕切り、壁掛けフックの台座、コード類の結束ホルダー。

高さは要らないかわりに、XY方向の寸法がそのままプリンターの限界にぶつかります。

180mm角で足りるもの、256mm角から増えるもの

A1 miniの造形サイズは180×180×180mmです。

歯ブラシスタンド、小物の仕切りトレー、机上のペン立て、コンセント周りのケーブルホルダーなら、この範囲で一体成形できます。

A1とP1Sの256mm角になると、A4の短辺(210mm)が通るので、書類ケースの受けやレタートレーまで一体で作れる。

H2Dは単ノズル構成で325×320×325mmと、さらに一段大きい造形に対応します。

高さを足すと印刷時間がまとめて伸びる

箱物は高さを1cm足すだけで層の数がそのまま増えます。

フタ付きの収納ケースを作ろうとすると、底面だけの仕切りとは印刷時間の桁が変わります。

先に収納したい場所の内寸を測り、必要な高さを決めてから機種を選ぶほうが、あとで作り直す回数が減ります。

棚や仕切りに向く素材はPLAとPETG、滑り止めだけTPU

A1シリーズとP1Sで公式に推奨されている素材にはPLA・PETG・TPU・PVAが含まれます。

収納パーツで実際に使うのは、ほぼ前の3つです。

硬さで選ぶならPLA、引っかける部分はPETG

PLAは硬くて寸法が素直に出るので、仕切りやトレーのように「まっすぐであること」が価値になる形に向きます。

Bambu Labの純正ラインにもPLAベーシック、PLAタフ+、PLAマットなどがあり、見える場所に置く収納ならマット系の質感が合います。

いっぽうPETGは粘りがあるため、フックの引っかけ部分や壁面のブラケットのように、力が一点に掛かる形で差が出ます。

糸引きが出やすいという癖はあるので、細い突起の多い形では設定を詰める前提で考えてください。

TPUはAMS liteを通さず外部スプールで印刷する

棚板の滑り止め、機器の下に敷くゴム足、引き出しの当たり止めにはTPUが使えます。

ただしAMS lite(自動素材供給ユニット)はTPU・TPEに非対応で、ここは頻出の落とし穴。

柔らかい素材は外部スプールから直接送って印刷します。

耐熱の必要な場所でABSやASAを使いたい場合、A1シリーズでは公式に推奨されていません。

素材から機種を決める考え方はエンクロージャーが必要かどうかの判断で解説しています。

収納づくりで裏目に出る仕様と置き場所

細いノズルは、この用途では得になりません。

0.2mmノズルは表面がきれいに出る反面、面積の広い底板を敷き詰めるのに時間がかかる。

収納パーツは総じてボリュームがあるので、0.6mmや0.8mmに替えて壁を太く一気に出すほうが噛み合います。

サイズごとの向き不向きはノズル交換とサイズの選び方で解説しています。

方式も選び分けが要ります。

光造形は細部の再現に強いものの、造形サイズが小さめで、洗浄と二次硬化に薬剤と手間が掛かる。

数百グラムの樹脂を使う収納パーツづくりでは、FDM(フィラメントを溶かして積む方式)のほうが素直です。

もうひとつ、PLAの置き場所には注意してください。

直射日光が当たる窓辺、夏の車内、浴室のような高温多湿の場所に置く収納をPLAで作ると、変形のリスクが残ります。

屋外や熱がこもる場所ならPETG、それでも足りない条件なら密閉型の機種でASAという順に上げていく判断になります。

大きい収納は分割して接着する前提で設計する

造形サイズを超える箱は、割って作れば問題ありません。

コツは、見える面ではなく力の掛からない面で割ることと、はめ合いのダボやアリ溝を付けておくこと。

突き合わせただけの平面を接着するより、位置が決まるぶん仕上がりが安定します。

素材ごとの相性は3Dプリント品の接着剤の選び分けで解説しています。

底面が広い部品は、角が浮く反りが出やすい形です。

テクスチャーPEIプレートのように定着の強い面を使い、1層目の温度をきちんと出す。

A1 miniのベッドは最高80℃、A1とP1Sは100℃まで上がるので、PETGを大面積で敷くならこの差が効きます。

プレートの使い分けはビルドプレートの種類と使い分けで解説しています。

広い底面の箱は、1パーツで数時間かかることも珍しくありません。

停電復帰やカメラ機能は付いていても、監視の代わりにはならない。

長時間の印刷は在宅している時間に寄せ、就寝中や完全な留守中は避けてください。

樹脂を溶かす作業なので、においが少ない素材でも換気しながらの運用をおすすめします。

本体の置き場所は本体寸法ではなく可動域で決める

収納グッズを量産し始めると、プリンターそのものの置き場所が次の課題になります。

ここで見るのは本体寸法だけではありません。

A1 miniは347×315×365mm・5.5kg、A1は465×410×430mm・8.3kgですが、どちらもベッドが前後に動くタイプなので、奥行きは実寸より余裕が必要です。

密閉型のP1Sは389×389×458mm・12.95kgで、公式の推奨設置スペースは500×500×950mmとされています。

高さ方向にこれだけ取ってあるのは、フタを開けて造形物を取り出すためです。

棚の中段に押し込むと、この余裕が消えます。

AMS liteを足す場合は397×208×342mm・1.6kgぶん横に場所が増えることも見込んでおいてください。

加えて、印刷中は本体が短い間隔で加減速します。

A1 miniはサイレントモードで48dB以下という記載がありますが、天板の薄いラックに載せれば振動が家具に伝わります。

設置面の条件は揺れない設置台の条件、部屋選びと賃貸での注意は3Dプリンターの置き場所で解説しています。

フィラメントは乾燥機を保管庫として兼用させる

収納パーツは1個あたりの樹脂量が多いので、フィラメントのストックが増えます。

開封したまま置いたスプールは湿気を吸い、表面のぶつぶつや強い糸引きとして印刷に出てきます。

症状から原因をたどる手順は失敗の原因を症状から探す一覧で解説しています。

乾燥機は、使う本数で選ぶと外しにくい。

SUNLU FilaDryer S2は1kg巻を1本、最高70℃まで対応し、印刷中に庫内から直接給送できます。

ストックが増えたならFilaDryer S4で、1kg巻を4本同時、庫内湿度が50%を超えると自動で再加熱する仕組みを備え、保管ボックスとしても使えます。

Creality SpacePi X4は45〜85℃・1〜48時間のタイマー式で、乾燥剤を入れた密閉保管に対応し、直径200mm・幅150mm以下という条件を満たせば3kg巻も扱えます。

ただし乾燥温度と時間は素材とメーカーで違います。

PLAとPAを同じ設定で回さず、使うフィラメントのメーカー推奨値を確認してください。

なお本体側のPSE認証は、サンステラが取り扱う製品に独自取得されたもので、並行輸入品には付きません。

よくある質問

引き出しの仕切りは一体で印刷できますか

内寸が180mm以内ならA1 miniで、256mm以内ならA1やP1Sで一体成形できます。

それを超える場合は、仕切りを縦の枠ごとに分けて作り、引き出しの中で組み合わせる方法があります。

接着せずに並べる設計にすれば、引き出しを変えたときに組み替えられます。

3Dプリンターで作った収納に重いものを載せても大丈夫ですか

耐荷重は素材だけでなく、壁の厚み、インフィル(内部の充填率)、積層方向の向きで大きく変わります。

層と層の境目は力に弱いため、荷重の向きと積層方向が直交する置き方が有利です。

まず小さく試し刷りして、実際に載せる重さで確かめるのが確実です。

収納グッズを作るならA1 miniとA1のどちらが向きますか

作りたいものの実寸で決まります。

机上小物や小さな引き出しの間仕切りが中心なら180mm角のA1 miniで足り、A4サイズ周りのトレーや大きめの箱を一体で作りたいならA1の256mm角が要ります。

どちらもPLA・PETG・TPU・PVAが推奨素材で、ABSやASAは公式に推奨されていません。

プリンター本体をクローゼットに収納して使えますか

扉を閉めた状態での運転はおすすめしません。

造形物の熱が抜けず、においもこもります。

P1Sの公式推奨設置スペースが500×500×950mmと高さ方向まで確保されているのは、取り出しと放熱のためです。

収納するのは使わない期間だけにして、稼働時は前後左右と上に余裕のある場所へ出してください。

まとめ

3Dプリンターで収納を作るときに効くのは、造形サイズと素材の2点です。

作りたい場所の内寸が180mm角に収まるのか、256mm角が要るのか。

そこで機種が決まり、載せる物の重さと置き場所の温度でPLAとPETGが分かれます。

超える大きさは分割して接着すればよく、そのぶん設計の手間が増えるだけです。

本体側は、本体寸法ではなくベッドの可動域と取り出しの余裕で置き場所を考える。

フィラメントは乾燥機を保管庫として兼用させると、湿気による失敗を減らせます。

ぜひ本記事の造形サイズの目安と素材の使い分けを参考に、作りたい収納の実寸から1台を選んでください。

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