Hunyuan3Dの使い方|無料で使えるAIの3Dモデル生成を解説
イラストを1枚アップロードすると、1分と待たずに立体のプレビューが表示されます。Hunyuan3Dはテンセントが公開している3D生成モデルで、ブラウザで使える公式のWeb版「Hunyuan3D Studio」のほか、コードがGitHubで公開されており、バージョン2.1では学習コードまで公開されています。
ただし出てきたメッシュをそのままスライサーソフトに入れると、サイズが合わない、底が浮く、細い部分が消えるといった失敗が続きます。生成そのものより、生成した後の確認のほうが時間を使います。
本記事では、画像から3Dモデルを作る手順・印刷前に直す箇所・PLAとPETGで変わる設定・ライセンスの確認点を解説します。

おうち3Dプリンター編集部
おうち3Dプリンター編集部です。家庭用3Dプリンターを「家電のように迷わず選べる」状態にすることを目指して、機種の比較、フィラメントの選び方と保管、設置環境づくり、印刷トラブルの対処を解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
Hunyuan3Dの基本は、画像を整える・生成する・寸法を決めるの3段階
Hunyuan3Dにはテキストから作る方法と画像から作る方法の両方があります。
文章だけで指示すると形の当たり外れが大きいので、手元にイラストや写真があるなら画像からの生成を選んでください。
生成そのものは数十秒から数分で終わり、残りの作業はすべて入力画像の準備と出力後の寸法決めです。
入力画像は背景を抜いて正面寄りで撮る
画像からの生成は、写っている輪郭をそのまま立体として推測します。
背景に机や壁が入っていると背景ごと形に取り込まれ、不要な板が生えたメッシュになります。
被写体を中央に置き、正面かわずかに斜めから、影が濃く落ちていない画像を使ってください。
背景が白く飛んでいる画像か、あらかじめ透過させた画像がいちばん扱いやすいです。
生成したら形だけを見て採否を決める
プレビューの段階で見るのは色やテクスチャではなく、輪郭と厚みです。
テクスチャ付きの形式で書き出しても、単色のFDMプリンターで印刷するなら色の情報は使いません。
見た目がきれいでも背面が崩れていることがあるので、プレビューを一周回して裏側と底を確認してから書き出します。
スライサーに読み込んだら最初に高さを数値で入れる
生成されたモデルには実寸の情報がありません。
OrcaSlicerやCuraに読み込むと、数mmの点のように表示されたり、プレートからはみ出したりします。
飾りたい大きさを決めて、高さを直接入力してください。
Bambu Lab A1 miniの造形範囲は180×180×180mm、A1は256×256×256mmなので、この枠に収まる数値が上限になります。
生成したメッシュをそのまま印刷したときに起きること
AI生成のメッシュは、見た目が立体でも中身の整合性が保証されていません。
表面に穴が残っていると、スライサーソフトは内側と外側を判定できず、壁が抜けた箱や中身の詰まった塊として処理します。
印刷が始まってから気づく失敗で、途中で止めるまでフィラメントと時間がそのまま消えます。
もうひとつ多いのが、細い突起の消失です。
ノズル径0.4mmのプリンターでは、0.4mmを下回る壁は造形されずに無くなります。
髪の毛や指先、しっぽのような部分は、プレビューでは見えていても実物では欠けます。
印刷前の確認は数分で済むので、生成のたびに挟んでください。
AI生成モデル全般の印刷手順はAI生成の3Dモデルを印刷する手順で解説しています。
Hunyuan3Dでよくある失敗と直し方
メッシュに穴が空いている
スライサーソフトが「修復が必要」と表示したら、まずその機能で自動修復をかけます。
それで直らない場合はBlenderに読み込み、穴の部分を選んで面を張り直すか、立体を一度ソリッド化します。
Hunyuan3DにはBlenderアドオンがあるため、生成からの受け渡しをBlender側で完結させる手もあります。
細部が印刷で消える
0.4mmより細い部分は、モデル側を太らせるのがいちばん確実です。
全体のサイズを1.5倍にすれば細部も1.5倍になるので、まず拡大で解決するかを試してください。
サイズを変えたくないときは、0.2mmノズルに交換すると細い壁も造形できますが、印刷時間が大幅に伸びます。
底が丸くてプレートに着かない
生成モデルは接地面の概念を持たないので、足元が球状に丸まったまま出てくることがあります。
スライサーソフトの「平面でカット」でモデルの下端を水平に切り落とすと、接地面ができてサポート材が減ります。
切る位置は、削れても形が破綻しない高さを選んでください。
カットせずにサポートで支えると、剥がす際に細部ごと持っていかれます。
Hunyuan3Dを動かす場所は3つから選ぶ
ブラウザだけで試すなら公式のWeb版で足ります。
高性能なグラフィックボードを積んだパソコンは要らず、画像を上げれば結果が返ってきます。
手順を覚える段階や、印刷できる形かどうかを見極める段階ではこれで十分です。
コードをローカルで動かす方法は、生成回数の制限を気にせず回せる反面、相応のGPUが必要になります。
必要なメモリ量はバージョンで変わるので、公開リポジトリの記載を確認してから環境を用意してください。
画像生成をすでにComfyUIで回している場合は、コミュニティが作ったラッパーを入れるとワークフローの中に組み込めます。
どの生成サービスを使うか自体で迷っているなら、Meshy・Tripo・Hunyuanの違いで出力の傾向と無料枠の条件を比較しています。画像の用意から始める場合はイラストを3D化する手順も合わせて読むと、入力画像の作り方から通して組み立てられます。
PLA・PETG・TPUで変わる印刷側の設定
生成モデルは凹凸の多い小物になりやすいので、印刷素材はPLAがいちばん扱いやすいです。
反りが出にくく、細部の輪郭も残りやすいためです。
A1シリーズで公式に推奨されているのはPLA・PETG・TPU・PVAで、ABSやASAは推奨されていません。
PETGを使う場合は、糸引きで細部の間が埋まる点に注意してください。
髪や指の隙間が糸でつながると、後からニッパーで取り除く作業が増えます。
リトラクション量と印刷温度を下げ目に振ると減らせますが、PLAより調整の手間はかかります。
TPUは柔らかいため、細い突起が自重で曲がって立ち上がりません。
TPUで作るなら、生成後に突起を太らせるか、突起のないデザインに寄せてください。
AMS lite(4巻を自動で切り替える供給ユニット)はTPUに対応していないので、TPUを使うときは本体に直接通します。
Hunyuan3Dの商用利用はライセンスの確認から
公開されているリポジトリにはテンセント独自のライセンスが設定されており、商用で使えるかどうかは条件次第です。改訂もあるため、販売や受注生産に使う前に、利用時点のライセンス本文を必ず確認してください。
権利の確認はもう1か所あります。
入力に使った画像が他人のイラストやキャラクターなら、生成モデルのライセンスとは別に、元の画像側の権利が関わります。
配布サイトに上げる場合も、MakerWorldのようにモデルごとに作者がライセンスを設定する仕組みがあり、CC0なら実物を印刷した写真の掲載が求められるなど運用ルールが決まっています。
生成AI側の商用条件の読み方はMeshy AIの商用利用とライセンスで解説しています。
よくある質問
Hunyuan3DとMeshyやTripoはどちらが印刷向きですか
印刷のしやすさは生成サービスの名前ではなく、出てきたメッシュの穴と細部の厚みで決まります。
同じ画像でも結果が変わるので、まず無料で試せる範囲で同じ画像を入れ、底と裏側の崩れ方を見比べてください。
Meshyの操作手順はMeshy AIの使い方、画像からの生成はTripoの流れをまとめたTripo AIの使い方で解説しています。
写真から作る場合は何枚必要ですか
Hunyuan3Dの画像からの生成は1枚で動きます。複数の角度から撮った写真を立体に起こしたい場合は、フォトグラメトリという別の仕組みのほうが寸法の再現に向いており、手順は写真から3Dモデルを作る方法で解説しています。
生成したモデルをそのまま印刷代行に出せますか
データとしては出せますが、穴の修復と接地面の処理は依頼する側の作業です。未修復のメッシュは代行側のスライサーでも同じように崩れるため、手元で一度スライスして、プレビューに壁の抜けが無いことを確かめてから渡してください。
Blenderが使えなくても作れますか
作れます。
穴の自動修復、平面カット、拡大縮小はOrcaSlicerやCuraの側にも用意されています。
Blenderが必要になるのは、顔の形を直す、分割して組み立て式にするといった形状そのものを編集する段階からです。
まとめ
Hunyuan3Dで印刷まで持っていく作業は、入力画像の背景を抜くこと、書き出したメッシュの穴を修復すること、高さを数値で指定して底を水平に切ることの3点に集約されます。
細部が0.4mmを下回ると造形されないので、拡大で逃げるかノズル径を変えるかを先に決めておくと、やり直しが減ります。
商用で使う予定があるなら、生成モデル側のライセンスと入力画像の権利を分けて確認してください。
ぜひ本記事の手順と失敗別の直し方を参考に、手持ちの画像から1体目を印刷してみてください。



